キーホルダー(トークラジオ) | 今日もTシャツ@TEXAS

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コレクションのTシャツのリスト作りも兼ねて毎日1枚づつにスポットをあてて掲載。Tシャツ掲載終了後はピンズのコレクションへと移行、続いて「貯まってしまったこんなもの」を掲載しつつ、日々の呟きを。→ほぼTシャツブログに戻りました。基本ランニング関連です。

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本日のガラクタは、オースティンのトークラジオ局のキーホルダー。


先日触れた、議事妨害作戦。
牛歩作戦もしかりだが、主目的はプロテスト。
議会内に既に存在する「過半数」で結果が決まっているものの決議を引き伸ばし、抵抗する作戦。

デイビス議員(民主党)が長時間粘って決議投票を流れさせた事案は、ペリー知事(共和党)によって再度の投票召集が掛けられた。
過半数を占める共和党によって可決は必至。

この今回の事案は、中絶に関するもの。
その是か非かの個人的意見は置いておいて、中絶、女性の選択に関して、記憶に残る映画がある。

1996年の「If These Walls Could Talk」(邦題「スリーウイメン この壁が話せたら」)だ。

とあるシカゴ郊外の一軒の家。
異なる時代にその家に住む3人の女性たち。

ネタばれでストーリーを要約すると・・・

1人目は1952年にその家に住んでいた、デミ・ムーア演じる未亡人。
中絶が禁じられていたこの時代。
デミは、義理の弟との子供を身ごもってしまい、違法のヤミ医者で処置を受ける。
ヤミ医者はヤミ医者でしかない。術後家に戻ったデミは、出血が止まらず、台所の床をのた打ち回ったあげく、息絶えてしまう。

2人目は、シシー・スパイセクが演じる主婦で、1974年にこの家に住んでいる。
夜勤の警官の夫を持つシシーは3児の母。
子育てをしながら年を取って行くだけの自分に焦りを感じ続け、ようやく大学に戻る目処が立ち意気揚々。
が、そんなタイミングで、4人目の懐妊。
大学に戻って自分の人生を取り戻したいシシー。中絶を考えるが、結局大学を諦め生むことにする。

3人目は、1996年にこの家に住む大学生。
妻子ある教授との不倫で懐妊。教授からは「別れよう」と処置費を渡され、中絶を決意。
シェールが演じる女医のもとに向かうが、病院の周りには中絶反対派がデモ中。
病院のドアに向かう学生にも、「人殺し」等の言葉を浴びせる。
そんな中で処置に望むが、過激な反対派が院内に駆け込み、シェール医師を射殺する。

この3部作構成が、時代背景を映して上手く描かれているなと思った。

52年は、最後が衝撃的。
もし、合法でちゃんとした医師にかかれたら・・・と考えてしまう。

74年は、女性解放運動の時代背景、子育てに追われる生活に焦る女性。
選択できる余地があり心が揺れるが、「オプション」は選ばない選択。

反対派の活動が過激化する96年。(この映画が作られたのはこの96年)
胎児も命だ!人殺し!と非難する活動家が、医師の命を奪うと言う皮肉な矛盾。

映画タイトルの「壁が話せたら」は、違う時代に同じ家に住む女性の姿を、目撃してきた壁が話せたら、何と言うだろうという事だ。
それぞれの時代、それぞれの女性たち。

「壁」は語る事はないが、今回、議決の反対派として多くを語ったウェンディ・デイビス議員の今後には注目しておこう。


♪この世の中の仕組みは多数決