
朝、息子を空港まで送っていった。
ノースカロライナ州の大学で開催される、ラテン語(クラシカル・リーグ)全国大会に参加するのだ。

全米から集まる参加者は、一週間、大学の寮に宿泊しながら、ラテン語の語学知識や、古代ローマ文明に関する知識等を競う。
息子は母校のラテン語クラブの一員として母校を代表するチームなだけでなく、テキサス州チームの一員としてコンテストに参加することになる。
一週間の宿泊分の荷物。
エアラインのチェックイン荷物の重量規制は50ポンドのところ、息子のスーツケースは55ポンドと、超過。
通常25ドルのチェックイン荷物、超過すると70ドル徴収される。
高校生のチーム旅行だからだろうか、係員の方は「まあ、いいですよ」と超過は見過ごしてくれ、更に「重量超過スーツケースは70ドルを徴収するけれど、2個目のスーツケースは35ドルだから、重さが超過したら2個に分けた方がお得」と、帰路のアドバイスまでしてくださった。
なぜ息子の荷物が重いのかと言うと、州大会でもエントリーした古代ローマ兵士の鎧の再現模型を今回もエントリーするので、それが詰め込まれているから。

この模型は、古代文明をリサーチして再現したアート部門に出品するのだが、州大会では時間が足りずに市販のもの使用で妥協したヒンジを、今回は全て金属シートを形に切り取り加工した手作りのものに付け替えてバージョンアップ。
これも時間がかかる手作業。
顧問の先生は車ででかい模型を運べる手配をしてくださっていたのだけれど、車がオースティンを出る月曜、まだ完成に至っておらず、楽な運搬を選らべずに自分で飛行機に持ち込むことになってしまった。
ここ数日、最終バージョンに向けて息子が夫の手助けも借りてトンカンと金属模型を仕上げている中、私は同様の古代ローマ兵士の服装を作成。
大会中の1日、「古代ローマ服の日」というのがあり、この日は全ての参加者は、昔のローマ人の格好で参加しなければならないのだ。
(大会部門に衣装アートコンテストもあるが、息子はそれにはエントリーしていなく、「ローマ服の日」はあくまで余興のお楽しみなので順位がつくわけでもなく、私が作成しても問題ない。)
最初は「あ、簡単。古代ローマならトーガでいいじゃん。古いシーツを体に巻きつけときゃいいのよね」とシーツ持参だけの予定いしていたのが、顧問の先生から「安易にトーガはやめましょう」とメールが入ったのが先月。
う~ん、じゃあ作っている金属の鎧、自分で着用できるサイズなのだから、それ着ておけば?というのも、重すぎて一日中着て活動するには不向き。
そういう流れから、ローマ兵士の衣装作りに着手。
目指すのは、こういうローマ兵士の服。

作成したのは、チュニックと、

鎧と、

ベルトと、

ヘルメット。

作りながら「マイケル・ジャクソンか?スペクトラム?いやジェームス小野田か?」と思ってしまった、衣装。

着用すると、こうなる。

ヘルメットが少し大きすぎなのが残念で、息子からも小さくできないか要望がでていたけれど、これでも昨夜は徹夜だったくらいで、作り変える時間が取れなかった。
でも、まあ、形にはなっているでしょ。

これだけで充分のところ、ティーンの男子な気持ちを察して、チュニックの下に着用する短パンも作成。

「これ、足あげたら下着見えちゃうじゃん。女子ってこんなんでどうして動けるの?」と、スカートっぽいチュニックだけには抵抗を感じるようなので、オマケの一品。
これは履かない方が本物っぽく見えるんだけれどもね。

自分でもなぜにそこまで・・・と突っ込みたくなるくらい、全て伏せ縫いをほどこしてほつれないようにしてある等、見えないところもきっちり仕上げた。
たった1日の余興のために。
実際、チュニックだけで全然OKで、多分当日の会場はトーガ姿とチュニック姿がほとんどを占めるのではないかと思われる。
まあ、息子の場合、メインであるラテン語系のコンテストでは成績が出せないと予測されるにもかかわらず、アート出品したいがためだけの参加と言って過言ではない。
ならばこういう遊び心盛り上げで大会を楽しむべきっしょ。
1週間、全米から集まるラテン語クラブ員たちの中で、楽しんで来てね。
グッドラック!
本日のピンズは、息子が向かったラテン語全米大会開催地、ノースカロライナの連邦保安官のピン。
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