
ボーイスカウトの定例ミーティングは、今期の昇進面接。
息子もランクアップに必要な項目を全てクリアしたので面接を受け、昇進。来週の式典で、昇進したランクのワッペンを受け取ることになる。
ランクのワッペンは、隊の代表者が書類を揃えて入手するので、個人で買って手に入れることはできない。授与されたワッペンをつけたユニフォームは、それを着たスカウトの情報を現すものとなる。
ボーイスカウトのユニフォームは、さまざまな規定があり、どのワッペンや記章がどこに付けられるのか決まっている。
そして認定されたワッペンや記章以外にものを付けてはいけない。
そんな保守的なボーイスカウトのユニフォームを、規定を無視して自由に使っちゃっているのが、日本の文化。
アイドル歌手がバラエティ番組でとか、俳優がドラマの中で、ボーイスカウトのシャツを着ていたりするのを最近何度か目にした。日本語で「ボーイスカウト シャツ」で検索するとあちこちの古着屋で扱われているのが出てくる。
そういう私も、渡米前には、原宿で買ったボーイスカウト・シャツもどきを持っていた。
今となっては、息子たちがリアルに着ているものなので、これをファッションで着るという感覚はない。
で、ここでスカウト・シャツの説明をリアルにしちゃいましょう。
日本の古着屋でも、人気が高そうなのは、この青い方かと思う。
これは、小学校1~5年生が対象の「カブ・スカウト
」のもの。
4~5年生は、オプションでカーキ色を着られるようになるので、このブルーを着るのは小学1~3年生と言っても良い。
小柄な日本人には、サイズ的にもこちらが人気になるのかも。

右肩のアメリカ国旗は基本。この国旗と、右胸の「BOY SCOUT OF AMERICA」の文字のものは、最初からシャツに付属した形で販売される。
国旗の下の「DEN」は、各隊の中でのグループ番号。
左肩のものは、どこの地区に所属するのかを現すもの。息子の場合、オースティン地区ね。
その下の赤い番号は所属する隊番号。
左胸の紫の丸いものはボーイスカウトの全世界的シンボルマーク。これは全員がつける基本ワッペン。
それら以外のワッペンは、スカウトが得た各種認定ワッペン。
4つの動物は、各ランクを終了した証として授与される。つまり現在のランクがこれで現される。
息子も、この青のものは1~3年生まで使用していた。
現在のものは、カーキの、ボーイスカウトのもの。

小学4~5年生から、この色を着用OKで、その際は肩章が青。
ボーイスカウトになると、赤・・・だったのだけれど、今年ボーイスカウトが100週年を迎えるにあたり、昨年から緑に変わった。
カブ・スカウトと同様、左胸のポケットにはランクを表すワッペンをつける。
ランクの下の四角いものは、カブ・スカウトを終了した者が付けられるもの。
右胸ポケットには、一時的なワッペンを1個つけて良いとされている。例えば、キャンプやイベントに参加して手にした記念ワッペンなどはここに付けられる。
現在息子のシャツについているのは、THRIFTY宣言をして手にしたもの。
各種ワッペンで飾られているように見えるけれど、いちいち、どれがどの場所につけて良いか規定があって、好き勝手にアレンジは出来ないのが本来のボーイスカウトのシャツ。
そして、このシャツは、Aクラスユニフォームと呼ばれる、改まった場所で着られるもので、裾はズボンに入れてきちんと着るのが正しい着方。
日本のタレントが、前ボタンを全部はずして裾出しでオシャレ用にきているのを見たり、ファッションとして売られているのを見たら、アメリカのボーイスカウトの保守的な方なら、結構驚くかも。
私は、そういう日本の「何でもいいじゃん」的に取り込んじゃう文化は好きだけどね。
本日のピンズは、ボーイスカウトだったケネディ大統領の資料を集めた「ケネディ博物館」のピン。
ボストンを訪問した際、この博物館にも行ったので、記念に買ったもの。
ケネディのボーイスカウトがらみで有名なエピソード。
お小遣い値上げを要求するのに、ケネディは「ボーイスカウトで必要な備品(水筒など)を買うのにお金がかかる、ぜひ値上げを考慮いただきたい。」と、論理的な手紙を親にしたためたのだそうだ。
賢い要求の仕方として有名な逸話だけれど、スカウト活動といえば親も反対はできないだろうという計算もあったような気がしてしまう。
ちなみに、マイクロソフトのビル・ゲイツや映画監督のスピルバーグなどもボーイ・スカウトだったそうだ。
あっ、貴方が日本の古着屋で買ったボーイスカウト・シャツ、ケネディやスピルバーグが着ていたものだったりするかもよ?
BGM「悪魔を憐れむ歌byローリング・ストーンズ」
♪Who killed Kennedies