
アメリカの大学受験の際、高校生が受ける共通試験に「SAT 」や「ACT」がある。
このSATなどのスコアによって、どの大学に行けるか大まかに決まる。
近所の高校生たちも、自分たちのスコアと進みたい専攻をもとに、どの大学に行くか検討していたりする。
この、本来10~11年生が受ける大学入学試験の「SAT」を、7年生で受けられる資格を息子が得た。
学校から、「DUKE大学TIPプログラム 」の基準を満たした生徒に通知が送られてきたものだ。
この「DUKE TIP」や類似のプログラムは全国的にあり、6年生で受けた州統一試験(テキサスの場合「TAKSテスト 」)で成績が95パーセンタイル以上(トップ5%)に入ると、SAT受験資格が与えられる。
ちなみに「95パーセンタイル以上の成績」って、テキサスの場合「全問正解の満点」だったようだ。

さて、手紙を開封して最初は「QUALIFIED」だの「GIFTED」だのといった文字が並ぶ内容に「おおっ!」。
しかし冷静になってみると、息子が得た「SATを7年生でも受けられる資格」は、どうもその後に続く「学業の才能ある子供に大学での夏季特別講習等・・」という本プログラムを受けるための選別テストとして使われるようだ。
親の贔屓目で見ても、息子が今SATを受けても平均以下の低いスコアしか出ないのははっきりしている。
だって、大学受験テストだから、数学ひとつをとっても、サイン、コサイン など、息子がまだ聞いた事もない項目も網羅されているのだ。
それで高得点が出せるのは、本当に天才か、進んで既に高校生のカリキュラムまで学習している秀才な子たちであろう。
テキサス州テストで満点だった子が受験資格を与えられた意味は、その満点が「現行学年で満点」なのか、「実は上の学年のテストを受けても好成績が出せる満点」なのかを知るためとも言える。
満点以上の点数が出せる進んだ子供には、その子供にあった学習機会を与えてどんどん伸ばしてあげようというのが、DUKE TIPの狙い。
息子の場合、6年のテストで出した満点の意味は、7年生レベルまでなら習得済みレベル。
大学受験レベルのテストで好成績が出ないのはわかっている。
つまり、SATの後にくる「本プログラム」部分は縁がないであろうから、「7年生の今、テスト資格がある」というチャンスをどうするか、が我が家の問題。
息子は「オレ、7年生の時にSAT受けたんだよね」という事実だけでもカッコイイじゃんと、受ける、と言う。
親としての受験メリットは、テスト会場の雰囲気やテストがどんなものかが体験しておけるのは、本番のために良いかもと思う。
(7年生で受けたスコア結果は、本人と学校とDUKEには通知が行くが、その後記録簿からは抹消されるので、実際の大学受験時に影響はない)
デメリットは、問題がチンプンカンプンで解けない~という事になると、それがトラウマになってしまわないかと言う事。
ちょっと悩む。
まあとにかく、「資格が与えられた」だけでも、喜ばしいことだけど。
さて、本日のTシャツは、06年の「ヤング・ライターズ・コンテスト」の応募参加記念Tシャツ。
息子がこれに応募して手にしたTシャツなのだけど、実は、息子は作文が得意で参加したわけではない。
むしろ逆。
小学校3年の頃、息子のライティングが危機的で、家庭教師をつけた。
家庭教師の先生に自由作文の書き方指導を受けていた息子が、学校で告知されたコンテストの要綱を見て、「これやってみたい」と、先生に相談。
先生の指導を元にアイデアを練り、文章を推敲し、完成させた作文を応募。
各学年から一名、入賞が選ばれるのだが、息子は入賞は逃した。
賞を逃したが、参加をたたえて送られてきたのが、このTシャツ。
作文が苦手で嫌いな息子が、自分から作文コンテストに応募すると言い出し、作品を(先生の手助けを得ながらでも)完成させただけでも、親としては「よくやった!」のバンザイ。
で、このTシャツは息子には大きなトロフィーみたいなものよ。
と、思うのは親だけ。
本人は、今でもライティング苦手は克服しておらず、「ライター」と書かれたこのシャツは、気恥ずかしいのか全く袖を通したことがない。