
米国の学校の夏休みは長い。3ヶ月近くある。
子供達が好きなことや遊びを楽しむため、夏休み期間には様々な「キャンプ」が催される。
「キャンプ」といっても、アウトドアで生活する「キャンプ」ではない。
夏休み期間の各種習い事やスポーツの夏季講習などが、「フットボール・キャンプ」「ITキャンプ」「ライティング・キャンプ」「算数キャンプ」などと、とにかくなんでも「キャンプ」という名称がつくという感じ。
息子も、「ラクロス・キャンプ」「ITキャンプ」などいくつかに申し込みは済ませてある。
のだが、キャンプは夏休み中ずっと継続するものもあるが、ほとんどが週単位。大体1週間(平日のみ)で200ドル前後ぐらいの参加料がかかる。息子が申し込んだラクロスキャンプの一つなどは、4日間で350ドル。
10週間以上ある夏休みを、旅行やキャンプで埋めるとお金がかかってしかたない。
子供が複数いる家庭は大変だろうなあ、と思う反面、家にいても兄弟で遊べるのはメリット。
息子は一人っ子なので、「**君遊ぼう~」と訪ねた相手の予定が空いていなければ一人で何かするしかなくなる。
そんなところに、同級生のお母さんから「テニス・キャンプ」の話を聞いた。
市が開催するテニス・キャンプで、参加費が驚くほど安いものがあると言うのだ。
話を聞いて調べてみると、子供たちが暇を持て余してたむろして良くない方向に進むのを防止し、健全な青少年育成を助けるという趣旨のプログラムで、公営コートを使って行われるもの。
メインはどうやら、経済的に恵まれない家庭の子供たちにスポーツする機会を与えるものらしい。ラケットなども持っていなくても用意されている。
う~ん、そういう趣旨の格安キャンプに、他のキャンプにお金が払えている我が家が参加して良いのかな。
だが、家庭収入などで参加制限があるわけでもなく、それにウチの地元の高校が会場の一つになっていて、この高校の周りには「恵まれない家庭」は多分無い地区なので、ここが会場になっているという事は、ウチが参加を申し込んではいけないというような参加制限はないのだろうと思い切って申し込んでみた。
(そのように、参加していいのか悩むほど、参加費が安いのよ)
そういういきさつで息子、テニスに初挑戦。

お試しなので、ラケットは中古スポーツ用品を扱う「PLAY IT AGAIN 」で、15ドルで入手。
初日にコートにやってきた参加者は5~11歳の5人のみ。(このコートでの参加申込した者は12人いるらしいが)
5人ともテニスは初めてで、コーチから3時間、ラケットの握り方から教えてもらう。
会場は他にもいくつもあって選ぶようになっている。HPの写真を見ると、参加数がものすごく多いところもあるようなので、そのため1回の時間が3時間と長くとってあるのだと思う。
コーチ、初心者の子供に教えるのが上手い。
ボレーなど、「これがボレーです」とは教えない。
ネット際に並ばせ、まずはラケットのガット近くを両手で持たせ「顔を守るように玉を打ち返してね」と教え、徐々にラケットを持つ部分を下げ、片手に切り替え、最後には片手でボレーしている形になっている。
難易度が少しずつあがっていくので、いきなり片手ボレーで玉が打てないということなく、子供たちすんなりコツを飲み込んでいく。
息子などは、初日を終えた段階で「僕、テニスの天才かも!」と勘違いしているくらい、子供たちに「テニスは難しい」と感じさせず、かといって簡単すぎない内容で、ちょうどいいチャレンジ具合なのだ。
息子、もちろん「テニスって楽しい~!」と大喜び。
帰宅後は、TVのテニス・チャンネルで試合観戦していた。(いままでテニス・チャンネルなんて見たことなかったのに)
ひょんなことで知ったテニス・キャンプ、参加させてみて良かった~。
本日のTシャツは、息子初テニスでテニスものを出したいところだが無いので、テニスに近い優雅なスポーツのイメージがある「ポロ」で。