＊節分の意味＊
本来、「節分」というのは2月に行う行事のことを指しているのではない。「節分」とは、季節の節目である「立春、立夏、立秋、立冬の前日」のことを指している。実は「節分」は年に4回ある。中でも立春は、旧暦の1年の始まりにあたる日であり、厳しい冬を乗り越えて春を迎えることから、「節分」の中でも特にめでたい日とされてきた。そのため、立春の前日にある「節分」は今でいう大晦日のことを指すようになった。大晦日に1年の邪気や悪いものを祓い、清めた状態で新しい1年を迎えるための儀式として行われるようになったのが、豆まきなどの「節分」の行事だ。
＊節分の由来＊
「節分」の行事の由来は、古代中国で行われていた行事のひとつである「追儺（ついな）」。「おにやらい」とも呼ばれている。桃の木で作った弓矢で悪鬼を追い払う行事である「追儺」は奈良時代に日本へと伝わり、平安時代には宮中行事のひとつとして取り入れられた。この「追儺」と呼ばれる行事の中には、「豆うち」というものがあり、それの名残が「豆まき」だと言われている。「豆まき」が行われるのようになったのは、室町時代。当時は豆ではなく、お米を撒いて病気などの厄を追い払っていたと言われている。
「追儺（ついな）」
＊節分の日の過ごし方＊
①豆まき
「節分」の過ごし方と言えば、「豆まき」は外せない。元々。「豆」は
「魔を滅する」という意味の「魔滅」という漢字があてられることもあり、間を追い払うことができるとされていた。その為、「豆まき」は厄を追い払うために行われるのだ。「豆まき」のやり方は地域によって多少の違いがある。「豆まき」は「節分」の朝に、炒った大豆を桝に入れ、お供えするところから始まり、マンションなど神棚がない場合は、自分の目線より高いところに白い紙を置き、その上に塩と炒った大豆を置いておくと良い。鬼が来ると言われている夜になると「豆まき」スタート。玄関から1番遠い部屋から順に、玄関の方向へ向かって豆を撒いていく。「鬼は外」と言いながら部屋の外に向かって2回豆をまき、ドアから部屋の外に出ると、次は「福は内」と言いながら部屋の中に向かって2回豆をまこう。すべての部屋で豆まき終えたら、自分の年齢に1足した数の豆を、無病息災を祈りながら食べて「豆まき」終了だ。
②恵方巻
最近だと、「節分」には「恵方巻」を食べることも多い。恵方巻の「恵方」とは「吉方」とも呼ばていて、その方角には「歳徳神（としとくじん）」という神様がいるとされている。この「歳徳神」という神様は、「その年の福徳をつかさどる神様」と言われており、祟り神が来ない最も縁起のいい方角だと言われている。
「節分」の日は、この「恵方」を向いて、心の中で願い事をしながら黙って食べきると願い事がかなうとされている。また、地域によっては稲荷ずしを供える風習もあるそうだ。
③いわしの飾り
鬼は、いわしの生臭いにおいと、ヒイラギの痛い棘が苦手だとされている。そこで、「節分」には焼いてにおいを強くしたいわしの頭をヒイラギの枝に刺した飾りを、玄関先に飾るという風習がある。玄関先に鬼が苦手なものを飾って、鬼が入ってこないようにすることが狙いだ。地域によって異なるが、この飾りのことを「柊鰯（ひいらぎいわし）」や「柊刺し」などと呼んでいる。
それではまたまたー。
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