第32回 活動記録 | 千葉市TRPGサークル 活動記録

千葉市TRPGサークル 活動記録

サークル活動記録です

■第32回 活動記録
 
Ⅰ実施日:2017年4月16日(日)
 
Ⅱ実施場所
 セッション実施場所:中央コミュニティーセンター
 
Ⅲ活動内容
 セッション

 サークルメンバー有志によるキャンペーンについての打合せ
 
Ⅳ参加者 計11名
 乙ハヂメ、量産型小市民、ヨッシー、オガワン、lamancha 、ガリュー、陸、あやこ、朧竜、茅、はち(見学者)
 
Ⅴ活動内容詳細
 セッション3卓実施。
 
詳細は下記の通り。
 

第1卓:「エンドブレイカー!」 GM:オガワンさん

 

■シナリオ名:炎に憑かれた者

 

■シナリオ概要

あなたたちは駆け出しの冒険者。

仕事を探すため酒場にやってきました。そこでひとつ簡単な獣退治の依頼を受ける。

そう簡単な依頼で実力を見せなきゃ仕事にありつけないということだ。力を合わせてこの依頼を乗り越えなければ……

 

■キャラクター

群竜士のトンファー使い アミバ PL:陸

 

スカイランナーのエアシューズ使い エッジ PL:朧竜

 

魔法剣士のアイスソード使い ダイヤ・ナカムラ PL:あやこ

 

■感想

まずはシステム面のお話。このシステム1が出れば出るほど与えるダメージが多くなっていくという不思議なシステムを採用しております。

このシステムになれるまでちょっと時間がかかりましたが、最後はみなさん楽しんでいただけたようでよかったです。

 

シナリオとしては最初の狼退治で世界観やシステム、キャラクターの肉付けがだいぶできていたように見えたのでGMとしてもとても面白かったです。

 

狼を無事に倒した後はエンドブレイカーとしてのお仕事。悲劇的に死んでしまう人を救い出すというものでした。

 

未来が見えるのはPC達だけなのでそれをうまく考えながらどうやったら悲劇を回避できるのか、誰が犯人なのかと皆さま頭をひねっていて楽しんでいただけたかなと思いました。

 

 

第2卓:「トーキョーN◎VA THE AXLERATION」 GM:ヨッシーさん

 

第3卓:「深淵 第二版」 GM:乙

 

 

シナリオ「英雄王の遺産」


【予告編】

 

街が燃える。
かつて、英雄王ジェラールによって築かれた王国は王の死後、わずか100年にして滅び去った。
敗亡の民は燃える街を背に、山を越え、国を捨てるしかない。
そして、運命に導かれし者が、英雄王の墓所にたどり着く。

 

【各PC紹介】

 

①コービット(タリス) PL:茅
テンプレート:老貴族(盗賊)

 

【24】奪われた肉体
【58】失った記憶
【28】死の予言

 

過去の記憶がないまま盗賊業をしていたタリスだったが、
その若い体を老い先短い老貴族にして魔術師・コービットに奪われ、
以来仕方なく老貴族「コービット」として生きている。

 

今の肉体の余命が幾ばくも残されていないこと感じ取っており、
なんとかしてコービット本人に復讐を果たし元の肉体を取り戻したいと考えている。
また、自らが何処から来て何処へ向かうのか、
失った記憶に鍵があるのではないかと思っている。

 

英雄王の墓標にて、自分にしか聞こえぬ八弦琴の音色に誘われるように「龍殺しの槍」を手にしたが、
その力を振るうことを躊躇ってしまう。
自分を唆し急かす「緑の猟犬」の一員たるカスパールを払いのけようと手にした剣で払った際、
その流血をよしとし自らを贄と捧げるべく自害したカスパールにより槍の力が発動。
槍は王の墓所に風穴を開けつつ飛翔し、タリスからの復讐を恐れ敵国側についていた
コービット本人を討ち殺した。

 

槍の力の発動で崩れ落ちる小城からなんとか脱出し、呼気を整えようとした時、
嗄れてしまっていた自分の手がかつての若々しいものに戻っている事に気づく。
歓喜の声をあげようとしたその瞬間。
病魔の苦しみから逃れるべく、王冠に生贄を捧げんとした料理人の振り下ろした包丁によって
致命傷を受ける。


「結局自分は何者だったのか」
そう最後につぶやき、彼は料理人の更なる一撃で持って命を落とした。

 

最後の一言を聞き取った魔術師により、生と死の間で彼は彼だけにしか聞こえなかった
八弦琴の音色の正体を知る。
蒼き死の大公ルハーブ。
彼は、彼女の気まぐれに生み出した存在であり、
それ故生み出された直後からの記憶しか持ち合わせていなかったのだった。
生み出しただけで彼に何もしてこなかった彼女だが、
彼の過酷な最期を復讐に焦がれる自らの心の慰みとし、微かに笑うのだった。


死後の果か、深淵の深奥か。
八弦琴の爪弾く悲しげな音色の微かに響く昏い道を、彼は微かな光に向けてゆっくりと歩いてゆく。

 

 

②ラディスラヴァ・トルコアー PL:ラマンチャ
テンプレート:通火の魔術師

 

【40】魔法の力
×【98】前世の因果
×【36】魔族への復讐
【01】魔族の血
【66】魔法の武器


生まれ持った多彩の瞳により、未来を見通す力を持つ魔術師。

 

街の行く末を見やることを義務付けられていた彼女だったが、
微かに脳裏を焦がす魔族との悠久たる殺し合いの記憶に若干の諦念を抱いており、
それ故職務には不忠実であり自らの生死にすら無頓着であった。

 

街が燃えたその日、逃げるように促されてもなお危機感を持たず逃げようともしていなかったが、
己を苛み続けてきた魔族に殺し殺される宿命の解決を英雄王の墓標があるとされる山を見たときに、
「あの場に訪れることで解放される」という天啓を得る。

 

英雄王の墓標にて、そんな自分には薄紅の舞姫ディーネの血を引く存在であることを知り、
他人を操り翻弄し、その姿を嘲笑する大いなる存在の有り様に自分を重ね、
他人の欲望を積極的に肯定する様になってゆく。

 

復讐を求める老貴族には槍を、病魔の苦しみからの解放を求める料理人には王冠を差し向け、
自らは王笏を得るもそれを使うことはなかった。

 

英雄王の墓所を料理人とともに去り、王冠の力で豊穣の地となった大地で
料理人の未来を見据える相談役として横に佇んでいる。

 

 

③マイク PL:はち(見学者)
テンプレート:料理人

 

【21】病魔(息切)
【94】予言する猫


呼吸器系の病に苛まされ、
最近は猫を見るたび記憶が曖昧になる健忘症にも悩まされていた料理人。

 

敗亡の民として山道を歩くのは病理に侵された彼にはひどい苦痛であり、
一層に病からの解放を願った瞬間、彼の前には人語を話す猫が時折現れるようになる。

 

「ここから進めばお前は幸せになれる」
「でも救われるとは限らない」
「幸せと苦しみは並び立つから」

 

猫を見るたびに記憶が曖昧になることから最初は猫の言葉を不審に思っていた彼だったが、
英雄王の遺産の力を垣間見ることで、段々と猫の言葉を信じていくようになる。

 

「豊かさがお前を救うかもしれない」
「でも、それが幸せとは限らない」

 

自分にしか見えない猫の言葉。それでも人を殺めなければ得られぬ力に葛藤していた彼であったが、
女魔術師は彼の欲望を肯定する。
その言葉に導かれるように、彼は持っていた巨大な包丁で先程まで老人であったはずの男の背後から切りつけ、
その血と生命を王冠へと捧げたのだった。

 

豊かさを手に入れ、その富で己の病を治す術を探す。
そう決意した彼は、女魔術師の導きの元安住の地を探すこととなった。

やがてたどり着いた荒野にて、彼が掲げた王冠は首位一体を豊穣の大地へと一瞬で作り変えた。
彼はその地の支配者であり、隣には未来を見通す心強い魔術師がいる。
これで、きっと自分の病はきっと治せる。
彼がそう思ったとき、久しぶりにあの猫が姿を表した。

 

「お前は豊かになった」
「お前はきっと救われるだろう」
「でも、それが本当に幸せなのか?」

 

そう言って猫は消えた。
ふと彼が自分の手を見ると、両手は血で真っ赤に染まっているような気がした。

 

彼の隣には、彼に人を殺めるよう薦めた女が常に佇んでいる。

 

 

【GM所感】

 

今回はこのサークルで「深淵」をプレイして、初めて世界が滅びませんでしたね!w

 

とはいえ、個人の欲望と業に焦点が向けられ、幻視と幻聴が入り乱れ、
葛藤と決断が物語を大きく加速させていったのはまさしく「深淵」らしい物語だったのではないかと思います。

 

個人的には、「何をしたいか」はっきり固まっているPCがいる一方で、
未だそれがはっきり決まりきっていないPCがいた中でクライマックスに踏み込んでしまったのが
反省点であります。
もう少し深掘りをしていれば、よりドラマチックなシーンが描けていたと思いますので、
その点は次回以降に活かせればと思っております。

 

参加いただいたみなさまにおいては、お付き合い頂きありがとうございました。
皆様のご協力のお陰で、無事最期まで描ききることができました。
またご一緒できる機会がありますことを祈っております。

 

ありがとうございました。

 
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