日能研の2023年度入試結果偏差値が公表されました。

オンザロードの資料も届きました、SAPIXの2023年度合判資料も貰ってきました。

諸々の雑感です。(オンザロードは特に触れません。)

 

まず日能研発表の結果偏差値です。

個人的には偏差値表は四谷大塚が最も確度が高いと思っています。

SAPIX:鉄緑会指定校レベルの学校には有用ですが、その1段下になると精度は四谷大塚かなと。

四谷大塚:全体的に幅広く正確な気がしますが、70前後まで行ってしまうと差が出しづらいようです。

日能研:ほぼ四谷大塚と同じ数字ですが、江戸取や芝浦柏のように、試験内で差が出るてものも一元化されてしまう

首都圏模試:四谷大塚で55を超えるような学校はほぼ判定不能。ただし、数字を出してくれる学校はかなり幅広い

という認識です。

 

その日能研の結果偏差値ですが、千葉の私立上位6校はこういう結果になりました。

男子と女子では市川の1回目試験の予想2回で、東邦の1回目試験で常に男女差が1か2ほどありますが

基本ほぼ同じ数字でしたので、男子の数字のみです。

 

4月(受験終了直後の2023予想値=試験結果を受けて予想されたものかな?)

12月(2023直前期の予想値=年間の判定試験と志望動向から予想されたものかな?)

結果(最近公表された2023年度入試結果です)の3つを並べました。

 

              22.4 22.12 23結果
渋谷幕張     1回    69    69    70
         2回    69    69    69
市川       1回    64    63    66
         2回    64    64    65
東邦大東邦    1回    60    60    62
         2回    61    61    61
昭和秀英     午特   63    63    63
         1回    59    59    60
         2回    59    59    60
芝浦工大柏    1回    55    55    55
         2回    55    55    57
専修大松戸    1回    54    54    55
         2回    54    54    55

 

ほぼすべての学校で、直前12月の予想を上回る結果となしました。

考えれるのは渋幕、市川の難化により、ちょっとずつしわ寄せがきてしまった。

これが最有力だと思います。

市川の結果を受けて、東邦と秀英にもその余波があったのでは?というのは以前書きましたが、

渋幕も1上がって大台に乗ってますので、市川も渋幕余波を受けたのかもしれません。

20日試験は市川と専修大松戸が重なる日ですが、今年の専修大松戸は第1回で今までとは違う結果になった

(=想定以上に難易度が高かった)と言っている人を見たことがあります。

市川難化を見越して、特攻せず安全策で専修大松戸の受験というパターンが増えたのかもしれません。

 

そして、ふと思った別の理由ですが、これだけほぼすべての学校で上がったということは、

純粋に偏差値50のラインが下がったのでは?と思いました。

総受験生が増えたことによって、50のラインは例年より若干下がったのでは?というものです。

結果的に2022組の50の学力と2023組の51の学力が同じであった場合、

相対値ではなく絶対値の偏差値は下がるのでは?と。

分かっているだけでも市川、東邦、専修松戸の合格最低点は高かったようなので、

この理由の可能性は決して高くないと思いますが。

 

いずれにせよ、Y60を一つの目安に置き、東邦・秀英を目指すという戦略は、

もう半歩上のレベルを目標設定にしないと、優勢に戦いを進められない覚悟が必要と思わされて2023の結果でした。

来年も市川がこのレベルを維持するかは正直微妙だと思っていますが

(いくらなんでも今回は高すぎた→来年はもう少し下がって落ち着くのでは?希望込みです)

少なくともY64=Sコースまでは市川までなら(千葉なら渋幕を考えないなら)必要ない、

という認識はもう通用しなさそうです。


 

話は変わって、SAPIXの資料です。

一番見たかったのは、実は2022年度入試の結果です。

同じような結果だった子たちは、どんな結果を出したのかが気になってました。

一応SAPIXの試験後アンケートに回答はしたので、一部反映されていると思います。

200人のデータが201人になっても影響は少ないと思いますが。

 

2022年度入試(昨年度です)のSAPIX合格率

 

渋谷幕張  54からチャンスあり、60で50%、64で80%

市川    46からチャンスあり、50超えれば50%、56で80%

東邦大東邦 42からチャンスあり(38でも20%ですが、40だと10%)、50弱で50%、54で90%

昭和秀英  40からチャンスあり、44で50%、50で80% 

 

という結果でした。これを数字で並び替えると

 

40 秀英で合格が出始める

42 東邦で合格が出始める

44 秀英に半分は合格する

46 市川で合格が出始める

48 東邦に半分は合格する

50 秀英にはほぼ合格する。市川にも半分は合格する、渋幕にはまだ合格者でない

52

54 東邦にはほぼ合格する、渋幕の合格が出始める

56 市川にはほぼ合格する、まだ渋幕にはほとんど戦えない

58

60 ここでやっと半分渋幕に合格する

62

64 ここまでこればほぼ渋幕に合格する  となります。

 

56で市川A判定も、渋幕は尻尾もつかめない位の高みであることが良くわかります。

次元が違いすぎて、もう本当に雲の上の存在です。

 

こうやって書いてみると、S48の今回のデータとY60弱で試験前に合不合判定で算出した数字は

かなり相関性が高いなという印象です。今書いてて思いました。

ただし、これは過ぎ去った2022年度データです。既に2023もデータは出そろい、次は2024です。

もはやデータとしては賞味期限切れのものですので、コラム的に見ていただければ幸いです。