これは、先日、めまいの本の一読のおススメで紹介した書籍ですが、その中に書かれている、メニエール病の治療に出されるお薬についてという部分に、気になった箇所がありましたので、少し紹介したいと思います。


image

 

この書籍に書かれている、メニエール病について書かれている部分に、メニエール病と診断されたら、処方される薬というページがあります。

先ず最初に処方されるのが、イソバイドという浸透圧利尿薬です。


これは、私の時はボトルタイプでしたが、ゼリータイプの物もあるようです。



その他のお薬では、経口薬として、抗めまい剤、血流改善剤、ビタミン剤(ビタミンB12)抗酸化薬(ムコスタ)抗不安薬、抗うつ薬などが使われていると書かれています。


私も上矢印の薬は全て飲んでみた経験があります。

合う合わないは、人それぞれです。


特に抗不安薬や抗うつ剤などは、色んな種類がありますので、その人によって処方は変わってくると思います。

私は、めまいの起こる不安を解消する為に、術後もデパスやソラナックスなどの抗不安薬をずっと飲んでいました。

 


そして、急激に難聴が進行した場合には、聴力の改善を期待して、ステロイド剤の内服や点滴などが必要になると書かれています。


他に治療として、利尿作用のあるグリセロール点滴、めまい感が強い時は、メイロン注射予防接種をする場合があるそうです。

image


メイロンについては、私もめまいが出始めた頃は、近くの内科で週2回くらい注射予防接種してもらっていました。

でも、私の場合、殆ど効果はなかったです。悲しい

 

そして、私が気になったのが、漢方薬として紹介されている柴苓湯です。

 

先日のブログで、漢方薬のオススメという記事を書いたのですが、私はその記事で、時々五苓散という漢方薬を飲んでいるということを紹介をしました。

 

そして、このめまいの待合室の本の中では、ステロイドを使用する際の副作用について触れていて、その際に、この柴苓湯を紹介しています。


 大切な部分を抜粋して記載します下矢印


「柴苓湯という漢方薬は、身体にあるステロイドを作り出す細胞に働きかけることで、副作用を抑えつつステロイドと同様の効果が期待できる為、ステロイドの代わりに使用する場合があります。」

 (めまいの待合室から引用)


そして、私はこの柴苓湯について調べてみました。


柴苓湯は、五苓散と小柴胡湯の2種類を併せた処方になっていて、この小柴胡湯がステロイドに似た働きをするようなのです。


なので、柴苓湯は、身体の水分代謝を改善する働きを持つ五苓散と、ステロイドの働きを持つ小柴胡湯が一緒になった漢方薬ということになります。


この本の中にも、急激な難聴がある場合は、聴力の回復を期待して、ステロイド薬を使用すると書いてあり、私も実際にステロイド薬治療を受けました。


では、一体、ステロイドとは何なのか…


そもそも、ステロイドというのは、私達の身体の副腎から作られる副腎皮質ホルモンの一つで、その働きとしては、身体の中の炎症を抑えたり、身体の免疫力を抑制したりする作用が期待でき、様々な疾患の治療に使われている薬なのです。

(東京女子医大腎臓内科ホームページより引用)


私が最初に突発性難聴になった際にも経口薬として、ステロイド薬が処方されました。

その後、総合病院での治療でも、ステロイド薬の点滴を3週間行いました。

 

私のメニエール病は、当初は激しい耳鳴りと、難聴からの始まりでしたので、ステロイド薬での治癒が期待できる疾患だと判断され、ステロイド薬の投与となったのでしょう。


ただ、ステロイド薬についてよく懸念されるのが、その副作用です。

 

長期に渡って全身にステロイド薬を大量に使用すると、本来自分の身体にある副腎の機能が低下してしまい、ステロイド薬の治療を止めた時、本来は自分の体内から分泌されるはずのステロイドホルモンが、分泌されなくなってしまうことがあるそうなんです。

その為、体内のステロイドホルモンが不足し、倦怠感や血圧の低下、吐き気、低血糖などのステロイド離脱症状が出る場合があるということなのです。

 

私も初めて突発性難聴と診断された時、2週間のステロイドの経口薬が処方されました。

でも、それでは良くならず、その後に総合病院にて3週間のステロイドの点滴治療を受けました。

合計で5週間に渡って、ステロイド薬での治療をしたという事になります。

 

実際、ステロイド薬の点滴治療の途中からは、本当に身体が辛くなりました。


点滴治療を始めた当初は、急に気分が高揚したようになり、家事も捗り、楽しい気分になったりしました。

それが、治療が進むにつれて、段々と身体に倦怠感や気分の落ち込みが現れだし、3週間の治療が終わった頃には、耳の症状は回復したものの、身体は疲労感でグッタリと言う感じでした。

 




その他にも、感染症や骨粗鬆症、高血圧、浮腫みなど、様々な副作用が懸念されるステロイド薬。

最近では、その副作用は世間でも良く知られるようになり、ステロイド薬での治療は、不安を抱える方が多いと思います。


それが、副作用の少ない漢方薬で代用できるというのですから、柴苓湯はとても素晴らしい漢方薬だなと思いました。


メニエール病や難聴の治療で、ステロイド薬を使う際に、その副作用の不安がある場合には、医師にその旨を伝えて、漢方薬を併用するなどのお願いをしてみるのも良いと思います。