政務三役の醜聞続出は安倍チルドレン「魔の4回生」が元凶か? “辞任予備軍”が27人も! | チェンマイにロングステイして

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2023年11月19日 09時26分日刊ゲンダイDIGITAL

 臨時国会が始まってからわずか3週間あまりで3人も辞任するなど、副大臣・政務官の不祥事が続いている。さらに三宅伸吾防衛政務官が女性スタッフへの性加害疑惑を報じられ、工藤彰三内閣府副大臣は旧統一教会との親密な関係が国会で追及されて、岸田内閣は防戦一方だ。

 なぜ大臣ではなく、副大臣・政務官の問題が多発するのかというと、2012年初当選組が4回生になって、副大臣適齢期を迎えたことが背景にあるようだ。

 自民党が政権復帰した12年の総選挙では、自民党で119人もの新人が初当選。いわゆる“安倍チルドレン”だ。14年の総選挙でもほとんどが再選し、2回生になった頃から不祥事が続出。「魔の2回生」と呼ばれた。

 未公開株取引の金銭トラブルや未成年男性を買春した問題などを起こした武藤貴也氏、当選同期の妻・金子恵美氏の出産入院中に不倫していた宮崎謙介氏、同僚議員との不倫や別の女性との重婚スキャンダルを報じられた中川俊直氏、「このハゲーーー!」という秘書へのパワハラ音声が強烈だった豊田真由子氏、不倫路チュー写真が報じられた門博文氏と中川郁子氏、「マスコミを懲らしめる」発言の大西英男氏……。

 他にも失言・暴言や不祥事は枚挙にいとまがなく、世間を呆れさせた「魔の2回生」は、2017年の新語・流行語大賞にも選ばれた。

■いずれ「魔の内閣」が誕生する

 その後も、知人女性への準強制性交容疑で刑事告訴された田畑毅氏や、未成年女性との飲酒パパ活疑惑の吉川赳氏、日本風力開発からの受託収賄容疑で逮捕された秋本真利氏らが離党したり。落選や不出馬に追い込まれて初当選時の119人からは減ったが、今も67人がしぶとく生き残り、多くが「魔の4回生」になっている。

「正直言って、本来なら国会議員になる資格がないような連中も紛れ込んでいたことは否めない。それに、自民党の看板だけで勝てる楽な選挙をやってきたから、人格形成もなっていない。工藤彰三内閣府副大臣や、税金滞納で財務副大臣を辞任した神田憲次衆院議員も『魔の4回生』です。粗製乱造の『魔』たちが副大臣に就くようになり、今後も醜聞が続出しそうで先が思いやられます」(自民党の閣僚経験者)

 現在、岸田内閣の副大臣26人のうち、公明党議員をのぞいた自民党議員は23人。その中で12年初当選の「魔の4回生」衆院議員はナント17人に上る。「魔」じゃないのは、辞めた神田憲次氏の後任に就いた赤沢亮正財務副大臣だけだ。5人の自民党参院議員も全員が2期目で、自民党が大勝した13年初当選組。参院の“安倍チル”と言っていい。

 政務官にも12年初当選の衆院議員が2人いる。13年初当選の参院議員は3人で、そのひとりが三宅防衛政務官だ。

 副大臣・政務官には合計27人もの安倍チルドレンがいるわけで、潜在的な辞任ドミノ予備軍とみられている。

 恐ろしいのは、次の選挙で勝ち残れば衆院議員は「魔の5回生」となり、そろそろ大臣適齢期と呼ばれ始めることだ。いずれ閣僚の大半が「魔」の内閣が誕生する可能性がある。魔内閣が暴走する前に、政権交代が必要ではないか。