今日は一月一日の元旦なのでゆっくりしたいところだったが、今回は懐かしの北タイへの旅行、中でも特別な思いがあるチェンマイを再訪することが目的なので、なるべくなら少しでもチェンマイ方面に近づいておきたい。
そんな訳で今日はこのナーンからラムパーン(Lampang)まで移動しておきたい。
8時10分、ホテルをチェックアウト。
所持金を節約するため、バスターミナルまで荷物を背負って歩いて行った。
8時30分、ナーンのバスターミナル到着。
窓口でバス券を買おうとしたら、ラムパーン行きの便はすでに満員で、今日の分はもう無いとのことだった。
いくらなんでも正月早々に移動する人は少ないだろうと考えていたが、当てが外れた。
うーんと困った顔をしていたら、「プレー行きなら空席があるから、一旦プレーに行って、ラムパーン行きの便に乗り換えたら?」と提案されたので、とりあえずプレー行きの券(83B)を購入する。
9時00分、プレーから来た時と同じミニバスで、ナーンのバスターミナルを出発。
11時00分、プレーのバスターミナル着。
実はプレーへの到着時間が遅れたなら、無理な移動は禁物として、もう一度プレーに宿泊することも考えていた。
ただ、幸運にも早めの時間にプレーに到着したことから、念のため聞くだけは聞いてみようと思い、ターミナルには忙しそうに旅客の対応をしているおばちゃんがいたので、きっとラムパーン行きの便を手配している係員だと思い、ラムパーン行きの空席はあるかと訊ねると、「あるけど今から三番目の便だよ」と言われ、席があるならとラムパーン行き(80B)を決意する。
バスを待つ間に昼食を済ませておこうと、ターミナル脇の食堂でクイティオナムトック(40B)をすする。
食事を終えて戻ると、思いのほか早くにバスが到着しており、私を探していたらしく、おばちゃんから「一体どこに行ってたんだ!」と促されて車に乗り込む。
11時45分、プレーのバスターミナルを出発。
プレーからラムパーン行きのバスもナーン行きと同じくミニバスだった。
13時20分、バスは約一時間半でラムパーンのバスターミナルに到着。
ラムパーンには「花馬車」という造花で飾った馬車のタクシーがある。
しかしながら、私は手持ちの現金を心配して、炎天下の中、通り過ぎる馬車を横目にターミナルからホテルまでの約2.3kmの距離を歩いた。
以前ならさっさとソンテオやトゥクトゥクに乗って移動していた距離だが、スマートフォンで便利に地図を見られるようになったせいか、どうも今回の旅行ではバスターミナルから歩く機会が多い。
14時10分、以前も利用したことがあるピンホテル(Pin Hotel)にチェックイン(朝食込み620B、無しだと550B)。
クレジットカードが利用できたので、これで何とか明日まで凌げそうだ。
15時10分、ホテルを出て、散歩がてら観光に出かける。
ラムパーンはもともとモン人(Mon)によって築かれ、旧市街を取り囲む楕円形の城壁が残っており、その後、モンのハリプンチャイ王国、ラーンナー王国、さらにビルマの支配を受けたため、それぞれの文化の影響が今も残されている。
また、ラムパーンは映画「アタックナンバーハーフ(原題Satree Lex)」(2000年製作)の舞台になった町でもある。
そんなことを考えながらも、ワン川(Mae Wang)を越えてブラブラ歩く。
15時50分、ワットプラケオドーンタオ(Wat Phra Kaew Don Tao)参拝。
ワットプラケオドーンタオはモン人によって建立されたと伝わり、現在バンコクのワットプラケオ(Wat Phra Kaeo)にあるエメラルド仏(Phra Kaew Morakoth)は、一時期(1436-1468)ここに祀られていたそうだ。
16時20分、ワットポンサヌックタイ(Wat Pongsanuk Tai)参拝。
ここにはビルマ風の装飾が加えられたラーンナー様式のモンドップ(仏堂)がある。
もともと北タイの寺院の建物にはこのモンドップのように壁が無かったそうだ。
ここはいつも人が少なく静かで、特にこのお堂に居ると風が通って気持ちがいい。
夕方になって、一度ホテルに戻ってシャワーを浴び、夕食をとりに再び外出する。
18時00分、明日までの資金繰りが立ったので、ちょっと豪華な食事をしたいと思い、近くの海鮮食堂で夕食。
トートマンプラー、海老フライのサラダ、カオパップー(298B)。
ちなみにホテルからすぐ近くにあるレストランは、人気があるようで超満員の上に長蛇の列が出来ていてた。
気にはなったが、京都人の私はいくら美味しくても並んでまで食事したいとは思わないので、結局は利用しなかった。
夕食の帰りに雑貨屋でジュース(25B)を購入、これで財布の中身はすっからかんになった。
しかし、明日の一月二日はタイのカレンダーでは平日なので、銀行が開くはずである。
ホテルに帰って部屋のベランダで喫煙していた時、階下のガレージを見ると、今到着したばかりの車で満杯になっていた。
タイのお正月休暇はよく分からない。
こうしてタイ滞在八日目、ラムパーンでの夜は更けていったのでした。