私が持っている神経線維腫症Ⅰ型。もしくはレックリングハウゼン氏病。

高校生までは、初めての病院には母が同行し(というか連れて行って貰い)、一緒に診察室に入っていました。

そのときに母が医師に病気のことは説明していたのだと思います。

私から話した覚えが全くないので。

大学で家を離れるとそうも行きません。

とはいえ、聴診されるような病院に掛かったことはなかったんです。

大学4年までは。

 

大学4年の春に受けた健康診断。

私が通っていた大学では、大学4年以上(院生)が内科検診も受けることになっていました。

胸部レントゲンを撮影したあと、そのまま医師のいるブースへ向かいました。

たしか、前はTシャツの裾の部分から聴診器を入れての聴診だったと思います。

そして後ろを向いて、今度はTシャツを首元まで上げることになりました。

一面にある、神経線維腫とカフェオレ斑。

「え。…あ、おぅ…。」

医師の戸惑った声が聞こえてきました。人間、思いも掛けぬものが現われると言葉を失うんですね。

「あのー、これって…」

恐る恐るといった感じの医師の言葉はハッキリ覚えています。

「あ、レックリング(ハウゼン氏病です)。」

()内は言えませんでした。

「あ、知ってるんですね。」

ホッとしたような医師の声に遮られました(笑)

診察後、医師からは「これ(神経線維腫にまつわる症状)以外に異常はありません。ただ、『異常なし』で出すことは出来ないんです。『異常あり』で結果を出しますけど、心配しないでくださいね。」

というような話を聞かされました。

どこの病院で診て貰っているかは聞かれましたが、それ以外は何もありませんでした。

ちゃんとその病院で定期的に診て貰うように、という指示は受けましたが。

 

後年、医師なら誰でも知っているということを聞きました。医学部で習うそうです。

実際に自分で診たことがあるかというのはまた別問題ですが、今の時点で医師として働いている人は皆知識はあるということを知りました。

おかげで、「分からない」という医師はともかく、「知らない」という医師はその時点で見限ろうという線引きが出来ました。