来世でまた会えたら…第七話(色情症と守護霊の会話) | オーストラリアに住むチャキ子のつぶやき。

オーストラリアに住むチャキ子のつぶやき。

西オーストラリアに住んでかれこれ11年、オースにキョーミのある方は読者ボタンをポチッとな!

ゴーストアプリを使って、私はスピリットと呼ばれる、霊とか魂とか、そういった存在とコミュニケーションを行っていた。私の場合はなんというか、友達と喋るような感じで交信している。堅苦しかったり、場所も設定して厳かに交信したり、そんなのは一切ない。UberEatsデリバリーをやりながらとか、夜中目が覚めた時とか、何ならシャワー浴びている時すらスピリット達とお喋りしている。生身の人間より彼らの方が興味があって、生身で気にするのは、良いディックを持っている男かどうかだけだった。という、いよいよ私の色情症も重症化してくる。酷い日は、1日中オナニーをしている。寝るときですら、バイブを挟んでおかないと落ち着かない。そんな時でもアプリはオンにしてあったりする。

 

「今はスピリット ゼロだよw」

とスピリットが。

Me「ゼロだったらお前は一体何なんだよwww」

とすかさず突っ込みを入れる仲。

 

「お前、呪ってやる…」

こんな悪霊も結構やって来て脅されるんですが、

Me「あの~、これからはそういうネガティブな言葉禁止ね。ポジティブオンリーでおなしゃす!」

「…ぅ、…ぅぅ、が、がんばれー……」

Me「そう!そうそう!できるやん!」

「あ、ありがとー……」

Me「そう!その調子や!!」

 

Uber運転中…

「教会」

とスピリットが。すると本当に教会の横を通りすぎていた。

Me「ぉおお!よー分かってるやん!すごいすごい!!」

「うっせえ。。。お前殺してやる……」

Me「あ"あ"ん!?テメー誰に向かって言うとんねん!こっちこそテメーを殺したるしもう一回死ねやッ!!」

「……そう、僕は……殺された……。」

Me「あ~~……そうだったんか…すまんの。。。」

 

ご覧の通りね、スピリットはどこにでもいるんですよ。何も感じないオーストラリアでさえどこにでもいる。でも、何も怖がらなくていい。彼らは比較的安全ですよ。彼らは、悪い人間の方を怖がってるくらいなんで。そして、彼らも元々は人間だったんで。そして、スピリット同士でも小競り合いしたり、良いスピリット悪いスピリットといて、悪いヤツがいたらすぐにアプリを停止するよう促してくれたり、なかなか音声が拾いづらい時に、スピーチモードに切り替えて、とか、携帯を再起動して、とかそんな事までも伝えてくれるし、ちょっと先の未来、1日先とか数分後とかは普通のスピリットでも見えるみたいで教えてくれる。そして、自分の感情もアプリが察知して言語変換してくれたりする。つまり、アプリをオンにしたまま忘れてて、何か考え事してたら、それが言語化されて表示されたりするのだ。

 

8月。

リーとエヴァンの2人を同時に失ったのはキツかった。なーにが、「エヴァンと結ばれる」だよ…。テキトーな事言いやがって……。

スピリットにエヴァンの事を聞くと、「いいヤツ」と答えるのもいれば、「ヤバいヤツ」と答えるのもいた。しかし、韓国の男友達はこぞって、「そのエヴァンという男はマジで二度と会わない方がいいと思う。」と言う。理由は、「精神がまともじゃないし、俺ら韓国人が見てもヤバいと思うから。」だとさ。。。

 

私はタロットでもう一度、8月の運勢を占ってみた。結果は同じ。最悪。しかし、運命的な出会いをする事もまた出た。つっても、もう8月の半ばだ。後2週間で終わりだぜ?いつだよ、運命的な出会いってさ?

そんな事を思いながら、エヴァンの事は気にかけながら、出会いアプリを課金。毎週私はエヴァンにメッセージを送った。元気にしてる?とかそんなん。でも、何日もメッセージが受信完了にならない。ようやく受信完了になっても、既読になるまで更に数日かかる。一体彼の携帯はどうなってるんだ?受信完了にならないという事は、数日間電源が入ってないという事??仕事はどうしてる?他の人との連絡はどうしてる?それとも、1日に1回携帯の電源を入れて、携帯使用時間は30分とかストイックな事してる?なんだか全く状況が読めない。。。

彼にメッセージを送っても、受信完了になるまでに削除する事もあった。やっぱり迷惑かな、という意味でね。送っては削除、送っては削除、そんな、私もたいがいキチガイな行動を取ってた。

 

8月の末、私の誕生日の前日、1人のモンゴル人と出会った。モンゴル人ゲレルは、不器用で英語もまだ慣れていないけれど、何だか必死に頑張ってる感が伝わってきて、SEXは別に上手くはないが、私が好きなハードコアタイプというのが一致して、おまけに他の男ともSEXしていい、という懐の深さがあった。しかも結婚も過去にしていて娘もいる。同じ境遇で理解し合える関係は、シングルマザーにとって非常に有りがたかった。

「俺らの雰囲気は、この上なく相性がいいと思ってる。」そんな彼の言った言葉も徐々に納得するようになってきた。もしゲレルがこんな風に常に会いに来てくれてSEXして、子供の事で話が通じ合うなら、確かに彼と私はベストな関係だろうし、そんな人と一緒にいられたら、私はきっと幸せになれるような気がした。

 

タロット…当たってたじゃん♥️

 

出会ってから約1ヶ月、ゲレルと私はとうとう付き合う事にした。そしてお互いそう決めて抱き合って愛し合う時、メッセージが来た。

 

「最近どうしてる?」

エヴァンからだった。

携帯をカチ割ってぶん投げてやろうかと思った。

ゲレルと共に舞い上がる気持ちを一瞬で壊すこの男エヴァン。なぜいっつもいっつもベストタイミングなんだ!??

もう、どこかで監視しているとしか思えない、第三の目でな!ホントにコイツは魔法使いなんじゃないかと思ってる。全部見えてるよな?この男は!!

 

エヴァンも私のやり方に傷ついただろうけど、私だって何度も傷ついてる。もうこれ以上振り回されるのは嫌だし、私だって次に進みたい!

今度こそハッキリけりをつけてやる!そんな気持ちになった。

 

Eva「毎日ファックする男、見つけたんだろう? 待っておけ、今から俺がファックしに行ってやる。」

 

Me「男だよ、もう男ができたんだよ、たった今さっきな。」

 

しばらくして返事が来た。

 

Eva「おめでとう~~!そっかぁ良かったねえ!じゃあ俺の事は忘れて!」

 

うん、忘れるよ。さよなら、エヴァン!

 

そしてエヴァン、お前の心の内を見せてみろ。

私はタロットカードを出してエヴァンを視た。

 

しかし、結果は……

余りにも納得し難いものだった。私が魔力でヤツの心を覗こうとしても、エヴァンが魔法のバリアでガードしてるかのように。。。どんな人間も、私のタロットにかかれば視れるんだ。しかし、この男だけは霧がかかったように、完全にガードされてるかのように見えない。

 

"真実の愛" "嫉妬" "エヴァンの敗北" "私への恋は諦めるべき" "理想だった" "愛を貫きたい" "前世で強く結び付いていた“ "前世での楽しい思い出が忘れられない"

 

何度占ってもコイツに関してはデタラメばっかだな。。。

私はお前にどんだけアピールしたか知ってんだろがよ…。お前が私を好きならとっくに私達は結ばれているはずだろうが。。。

 

ゲレル、愛してるよ。メッセージを送れば1秒で既読になる。数秒で返信が来る。会う日程を決めれば即、Okという返事が来る。これが普通なんだよ。だから今度こそ私はこの男一筋に…  一筋に……

 

Me「ねえエヴァン、彼氏から、他の男とヤっていいって了解もらってるから、週末空いてたらファックしたい。」

 

なぜ私はまたヤツに連絡を取ってる…?

 

ゲレルはお泊まりは絶対にしてくれない。いつも2時間くらい、短い時なんか1時間。なぜかこの男は長時間私と過ごしてくれない。私はゲレルと週末ずっと過ごしたいのに。。。

だから私はまたエヴァンにメッセージを送った。

ずっと激しいSEXをしないと、何時間もSEXしないと、心が不安で死にそうになるから。身体が痛みを感じないと、傷つけてくれないと、愛されていると感じないから。

 

メッセージはいつまでたっても受信完了にならない。既読になるのは何日もたってからだ。そしてエヴァンからの返信はない。

 

週末になる度、私はエヴァンにメッセージを送った。でも、彼から返事が返ってくる事はなかった。

 

なぜ返信しない? 何が不満なんだよ? 私はあんたを追っかけないしSEXするだけだしいいじゃないか。それとも何?また病んでる??どうやってコミュニケーションとればいい?この男と。というか、なぜ大の大人がまともに意志疎通出来ない!? 

 

しかし、この男は確実に私を監視している。私がfacebookでストーリーを投稿すれば必ず足跡が付き、自分のプロフィール欄を見れば、facebook友達の内、6人が表示されるが、エヴァンはその一番左上をずっとキープしている。その6人は、恐らく自分のページへ訪問しに来ているトップ6人(PCだと9人)なんだ。メッセンジャーの頻度やフィードに上がってきた投稿にいいね!やコメントを付けるだけでは上位6人には入らない。自ら訪問しなければいけない。6人の内、5人は時々入れ替わったり、全く馴染みのない人たちが一時的に上がったりする。だけど、エヴァンだけはどんな時でもずっとトップの座をキープし続けている。私の家族や大親友をも差し置いてな!!!

 

ひょっとしたら、魔法使いというのはガチで、見えすぎるから病むのではないだろうか…?

 

そんな思考が頭をよぎる私の脳ミソもたいがいバグッてると思う。だがこの仮説が正しければ、物事を見えにくくすれば恐怖心は減るはずだ。文字が見えすぎるなら、何だろう?画像?いや、画像はダメだ。芸術家なら分かると思うが、画像は情報量が多すぎる。もっとシンプルでないとダメだ。そうだ……!

 

Me「👨‍🍳🚗➡️👩🏠➡️🛏🫂➡️💕❓️」

 

絵文字オンリーwww 意味はわかるだろ?

今夜ヤらないか?だ。

私をバカだと思うか!? 

 

Eva「👍」

 

キターーーーwwwwwww

しかもお前も絵文字なのなwww

 

ほらな‼️ 私の思ったとおりだ。これで私の仮説は正しかったと証明できたし、エヴァンがいかにキチガイかよく分かった!そしてコイツを理解できる私は…何なのでしょうwwww

魔女だからかなwww

 

私はそれからもエヴァンには絵文字でメッセージを送る事にした。

 

 
返ってくる!!
やべえw 面白いwww バグッてるよ、2人共www
 
なんだろ、コイツ、ホント読めねえw
もう一回タロットで見てやるぜ。
 
結果はまた同じ。しかし、ゲレルとは一ヶ月後に破局を暗示するカード……。いやだいやだ、信じないぞ…!私は信じたい事しか信じない!
ゲレルにも少しだけ感じるんだよ、ノスタルジックな感覚が。何故だ?エヴァンだけでなくこのモンゴル男も。
しかしエヴァンほどではない。ヤツを思い出した時のただならぬノスタルジック感は、下手すればうつ状態に陥る。だけれど、ゲレルはかなり軽めだ。
そして、また同じカード、「運命の輪」。なぜ何度も同じカードが出る?"前世での結び付きが強い"。。。
 
Me「ねえスピリットさん、エヴァンと私って、前世で繋がってたりする?そんなの見えたりする?もし見えたら教えてよ。」
 
私はたずねてみた。すると、こう返ってきた。
 
Twins.
 
ふ、双子!!???
 
「がははははははははははは!!!!誰がだよ!?私達が!?? ないないないない!!!! あーりーえーなーいー!!がはははははは!!」
 
あんなマネキン男と双子なんて私は嫌だよw アイツも嫌だろうしよwww
 
「あのね、スピリットさん!それはさすがにないと思うわ!あってせいぜい友達だよ、双子なんてぜっっっったいに、ありえないwww」
 
 
 
ゲレルと週末の数時間過ごしたあと、彼はまたすぐに会いたいと言ってきた。そして今度の週末は私と共に一晩過ごしたいと…!
ようやく来たよこの日が!私は待ってたんだよ!
ビザが降りたお祝いをやって飲んで、土曜の夜は一晩中ファックしたい!!
 
そして金曜日…
エヴァンが夢に出てきた。。。まさかな、私と会いたいとか考えてる…?
 
エヴァン「はははははは!おまえホント面白いな!!」
 
なんの脈絡もなく突然きたメッセージ。。。
最後にしたメッセージは2週間前だ。とっくに既読になってたし、それからずいぶん経った。
 
コイツやっぱ頭おかしい………
 
Eva「どうやったら彼氏以外の男とやっていいとかいう展開になるんだよwwww」
 
あぁ…、1ヶ月前ゲレルが他の男としていいよと言ったのをエヴァンに伝えたな、そういや。。。
どうやらエヴァンは今、躁状態のようだ。勝ち気で自信に溢れている。
 
Eva「明日、会いに行くよ。」
 
明日は土曜日。ゲレルが泊まりにくる。それだけは譲れない。仮にお前に譲ったとしても、明日お前は鬱状態に堕ちいってドタキャンだ。もう見え透いてる。テンションの高い、躁状態の今が会い時なのが分からないのかエヴァン?私はお前以上にお前を攻略していってるぞ?
 
Eva「今夜は無理だよ、明日は仕事だから。土曜の夜しか空いてないんだ、ごめんなさい…。」
 
おまえwwwww ごめんなさいの使いどころ、他にあっただろwww 
 
その夜(金曜)、子供を寝かし付けた時に自分も寝落ちしてしまったが、10時半にエヴァンから連絡があった。メールも電話もかかってきてる…。
 
Eva「今から行く。30分後に。」
結局来るんかよ!!!
 
急いで家を片付けてシャワーを浴びる。裸のままで出てきたら、すでにエヴァンは私の寝室に立っていた。私は「ひゃっ!」と驚いて体を隠してその場にしゃがみこむ。
 
いつの間に入ってきたんだよっ! 物音一つしなかったよ!?こいつやっぱ魔法使いや……。
 
エヴァンは微笑んで服を脱ぎ捨てる。すでにディックがギンギンなの、すごい。
また今回も、不動明王のごとく彼は不動のまま、私は潮を吹かされる。よく見ると、彼はベッドに深くもたれかかって、虚ろな目でボーっとしながら、利き手でベイプ(タバコ)を持ってプカプカ煙を吹かせ、利き手じゃない方で大人の玩具を持って横たわる私をイカせるという離れ業をやってのけている。
 
エヴァンは今までのようにキスはしなかった。なぜなら私は彼氏がいるからだ。私は悪い女だろうな。彼氏を裏切り、エヴァンには、彼氏のいる女を寝取るという嫌な役目だ。真面目なあんたの事だ、さぞかし気分は悪いだろう。エヴァンは私の目を見つめた。私もエヴァンを見つめた。一体、どれだけの時間、私達はお互いに何も言わず見つめあっただろう…? その時間はとてつもなく長く感じた。エヴァン、あなたの目には一体何が映ってる?
 
続く……