東京に向かう車内、怖い話大会が始まった。
その中から、
選りすぐりの怖い話③選を特別に紹介したいと思う。
①
同行してるカメラマンのフランケン、メンバーが続々と真面目にヤバ怖い話をして、そのレベルが
高くて本気で怖かったんだけど、
唐突に、運転席のマネージャー(通称みっつ)が突然、
「、、、あのね、じゃあ俺話していい?」と話し始めた。
いつもと声のトーンが違くて、あぁ本気のやつくるな、と思ってみんな背筋を伸ばして聴き始めた。
ミッツ「学生の頃なんだけど、男友達と女の子四人で心霊スポット行ったのよ。
結構遠くて、まぁ田舎の山の方にあるトンネルなんだけど。山って精霊とかいるから、やばいわけよ。
したらね、トンネルの中で、よくみたら、だんだん向こう側から男二人が近づいてきて。」
全員「怖い怖い、、」
ミッツ「なんだ?と思って目凝らしたら、地元の本気のヤンキーなんだよね。」
歌川「あ、まだ霊じゃないのね!あー怖い〜、、、」
ミッツ「で、まぁ道の奪い合いになったわけよ。
でもまぁ田舎の本気のヤンキーだから、ボッコボコにされて。」
佐藤「うわ、、。あーでもなるほど。
それでトンネルに置いてけぼりにされて、何か起きたと?」
ミッツ「いや、逃げて帰って入院した。」
全員「 、、、え?」
ミッツ「あーれは怖かったわ」
全員「、、、。」
みんな、口に出さなくても、思ってることはわかった。
だから、思わず言った。
佐藤「欲しいのそういうやつじゃないんだよね」
②
赤い公園の中では、
佐藤、津野、藤本は全く霊感がないので本人談の話が出来ず、わりと聞き役だった。
しかし、歌川は一番怖がりなのに、その反面悪い気とかを一番感じやすく、それがわりかし当たる。
そんな彼女が、過去のスタジオでの怪談話をおもむろに始めた。
歌川「まだ誰もいないはずなのに、女の人が見えたんだよね、、、」
全員「こわ、、、」
佐藤「やっぱうたこす感じやすいよね、多分普通に霊感あるよね」
歌川「うん、でもある気がする。そのスタジオもすっごい嫌な感じで、行きたくなかった、、。」
すると、静かに聞いていた藤本がうんうん頷きながら話に入ってきた。
藤本「私も全っ然感じないけど、スタッフさんも嫌な感じしたって言ってた!!」
歌川「やっぱり?!」
藤本「寝てる時何回も目覚めちゃったらしい。私も昨日全然寝付けなくて、ホテルで。」
歌川「、、え?ホテル?スタジオの話じゃなくて?」
藤本「うん、ホテル〜。」
何の話を聞いていたんだろう。
そして何の話をしているんだろう。
みんなが首を傾げた。
私は思わず言った。
佐藤「お前が一番怖いわ」
③
怖い話大会も一通り終わり、
終盤、〆の空気になってきた。
皆、各々にベストオブ怖い話を決めて、感想を述べあっていた。
歌川「そういう話って、やっぱ本当にあるんだねぇ。
私もいつか見ちゃったりするのかなぁ、、」
そんな歌川のつぶやきが聞こえて、
私の中に、昔人から聞いた話がふわっと蘇った。
これを教えてあげれば、怖がりな歌川も少しは落ち着くだろう。
佐藤「なんかさ、20歳までに霊を見てない人は、それ以降は見ないって言うよね」
歌川「あ、そうなの?」
佐藤「うん、だから大丈夫でしょ、うたこすは」
歌川「いや、あたし20歳になる前に見てるもん」
佐藤「、、え?」
歌川「話したじゃんさっき!」
佐藤「え?、、あれ?私いま何て言った?」
歌川「うん、あのー大丈夫!もう大丈夫!」
こうやって人からあしらわれていくんだろうな、
私のこれからの人生。
私はそんな未来を想像して、
思わず声に出した。
「怖い。」
さて、安全運転で帰ります(^o^)/
着せ替えアプリでもしながら(^o^)/