ひめゆり楽から10日以上経ちました。



2ヶ月以上常にずっと一緒だった

わたしの分身、


渡久山みよちゃんについて


お話ししたいと思います。



ダブルキャストの坂本香織ちゃんも以前ブログに書いていましたが、香織ちゃんの「みよ」ちゃんとは全く違っていて、面白いなぁと思いました。



みよちゃんは、稽古の際に

ハマナカ先生から


「癒し系」

不思議なパワーでみんなを癒してしまう子


というキャラクターを頂きました。


また、夢はスーパー看護婦!ということも。



そんな素敵なキャラクターを頂きましたが、

自分の中に、いわゆる「癒し系」の要素がないと悩みました。


そして、学徒のみんなと協力してできあがったのが、


沖縄師範学校 2年月組 渡久山みよ


photo:01





です。




みよは、兄が2人、弟が2人の男兄弟の中で育ちました。

小さい頃から兄弟と泥んこになって遊んだり、喧嘩したりお転婆な女の子でした。


よく怪我をして病院に行っていました。

そこで優しく手当をしてくれる看護婦さんに憧れ、密かに看護婦さんになるという夢を持っていました。


本を読むこと、勉強をすることも大好きで成績はよかったので、両親や兄の勧めで師範学校に行くことになりました。

先生という職業にも、魅力を感じていたから学校での生活もとても充実していました。




三森千愛オフィシャルブログ『FISH EGG』-未設定



学校ではもちろん保健係。

みんなの面倒をついみたくなっちゃうオカンキャラでした。

みんなが大好きで、みんなに頼られるのもとっても嬉しかった。

いつもあたたかい親泊先生が大好きで、


いつもまっすぐで少し厳しい神谷先生も大好きで信頼していました。




三森千愛オフィシャルブログ『FISH EGG』




戦争が始まり、10.10空襲の時に
大きな爆弾の音と共に目の前で兄1人と弟1人を失いました。


それから、もう1人の兄は出征し、両親と弟は内地の親戚の家に疎開することになりました。

みよも最初は家族と共に行くか迷いましたが、みんなと卒業したいという思いが強く、
また、はるちゃんのおうちに下宿させてくれることになり、残ることになりました。


兄と弟の死を目の当たりにしたことは、先生達と親友のトミしか知りませんでした。

みんなの前で弱いところを見せたくないからです。いつでも元気で前向きなみよでいたいから。



そして、心の傷も癒えて来たころ遂に私たちにも学徒動員の指令が下されます。


教頭先生の話を聞いているときに不安になりますが、親泊先生の優しい笑顔と


「大丈夫」という力強い目を見て気持ちを奮い立たせます。



その後、クラスのみんなだけでどうするかの会議。


私もできるならば両親のもとに戻りたい。


そしてちよのお母さんが病気なのは知っていたから、できれば帰らせてあげたかった。


「学校に残る?」


とちよに問いかけました。


「帰りたい」なんて言い出せなかった。

ちよは「私はわからない」と言いました。不安でちよの手を握りました。


そうしたらふみちゃんが「帰りたい」と言ったのです。言っていいんだ、帰りたいって。

ちよやゆきちゃんがそれに続きます。


けれど、はるちゃんに

「非国民と罵られる」

と言われました。


そうだった。ちょっと怖くなってしまったけれど、これが私の道なのです。


両親や兄弟が送り出してくれた学校。最後まで共に過ごすのが当たり前です。

お国のために精いっぱい共に戦うこと。

きっと天国に行ってしまった兄と弟、そしてもちろん家族みんなそれを喜んで応援してくれるはずです。


気持ちを入れ替えてお国のために生きることに決めました。


それに、きっとすぐ帰れる。

みんな一緒だし、大丈夫。

そうちよにも言い聞かせて。



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そして、出来ないと思っていた卒業式が突然三角兵舎でできることになりました。


これで一人前です。


そしてなんと!!!

私たちが動員されることになったのが「南風原陸軍病院(沖縄陸軍病院)」なのです。

篤志看護婦として!!


夢が叶ったのです。


卒業式は感無量でした。これからひそかな夢だった看護婦として働けるのです。


ついに卒業証書が手渡される時、大きな砲弾の音がしました。


一気に、兄と弟を失った時のショックを思い出し完全にパニックを起こしてしまいます。

先生に起こされ、トミにずっと支えてもらっていました。


でも、みよがパニックになったのはその時一回だけです。


砲弾の音が日常になってからは、もう慣れてしまうのです。




そしてついに、病院へ。


上原婦長との対面です。





長くなっちゃったので、続きはまた書きます♪