日帰りの出張があった

日帰りだとしても、また出張に行ける日がくるなんて、と少し気持ちが明るくなった

 

同じ営業部の男性と、都内まででかける

同じ業種の会社が出入りする場所だったので、以前勤めていた会社(夫が今も勤めている)の人もきているであろう集まりだった

 

以前勤めていたのは上場企業で

女性も結婚・出産しても辞めずにバリバリと働く人が多く、◯◯ちゃんもきてるかなぁと

連絡はとっていないが、同期の女の子の事などを思い出した

 

夫は、会社の中でもまったく違う職種なので

今日行き合う事はないだろうとわかっていた

 

一通り仕事が終わり、周りを見回すと

以前の会社の先輩が歩いているのが見えた

 

さらに周りを見ると、さっき私が考えていた同期の女の子がベージュのパンツスーツをきて颯爽と歩いていた

 

その奥には私が新入社員だった頃、教育係のように仕事も、それ以外も

(ランチもショッピングも一緒によく行ったり、先輩行きつけのエステにも連れて行ってもらった)

よくしてもらっていた女性の先輩がいた

 

転勤で離れていたのでほぼ年賀状のやりとりしかしていなくて

東京に戻る年のお正月と今年のお正月は年賀状も出さなかった

 

 

まさか、私が別の会社の営業として今日ここにいるなんて

誰も想像もしないだろうから

男性の先輩と目があったときは

少しドキッとしたけれど、向こうは私だと気がついていないようだった

 

挨拶したいなぁと言う気持ちがすこしだけ浮かんでくる

 

でも、どうなるかは容易に想像がつく

 

今の会社名もばれてしまう

夫との事を知らない人は、会社でChiiちゃんに会ったよと夫本人や私を知る人に言うだろう

 

夫との話しや、今どこにすんでいるのかなどにも

話しが及ぶかもしれないし

 

反対に夫と私の事をすでに知っている人かもしれないと思うと、

また何を話せばいいのかと言う事になる

 

今日は、誰にも挨拶はできないなと思った

 

あんなにも戻りたいと思っていた前の会社だったけれど

いつの間にか、みんなの姿を見ても何とも思わなくなっていた

 

今の小さい会社で

何年ものブランクを経て正社員になって

正直、お給料はバリバリ働くみんなの半分以下だと思う

 

 

夫が勝手に会社を辞めると決めてしまった事や

ずっと勤めていれば、キャリアも積んで、

社内結婚でずっと夫婦ともに勤めている同僚もたくさんいて

夫婦だから年収もこのくらいと容易に想像がついたりして

妬みこそないものの、自分とみんなとの違いにひとりで焦っていたのだと思う

 

それでも、いつの間にか

もうそこには戻らなくていいと思っている自分がいた

 

来年のこの会合には

元の会社のみんなに堂々と挨拶できるようになっているはず