クリスマスには息子はサンタさんから
飛行機の、実際に飛ばせるラジコンをもらった。
娘はスケボーをもらった。
仕事に行っている間、午前中で学校を終えた子供からLINEがきて
二番目の兄が休みで家にいるので、もらったプレゼントで遊んでいいかと聞かれ
場所の確認と(近所に人がいない広いグラウンドがある)、
二番目の兄のいう事をよく聞くように、と伝えた。
私が仕事から帰り、実家に向かうと
母が「電話がきたけど、〇〇(息子)が、もうラジコンなくしちゃったらしいわよ。
グランドじゃなくて××広場(子供が集まる原っぱ)に行ったんだって。
◇◇(二番目の兄)が車を止めにいっている間に、友達の前で始めちゃって。
探したけど見つからなかったみたい。」
「全く、ものの五分も経ってなかったみたいよ」
とあきれたように言う。
息子はやんちゃだし、衝動的なので
きっと男の子の友達の前で、見て見て!と
ラジコンを始めたに違いないと思う。
仕方ない。
友達がいたらはしゃぐに決まっているし
だからこそ、人がいない近所のグラウンドでならいいと言ったのだけれど。
それに、私は母親だから息子の行動はわかるので
車を置いてお母さんが戻ってくるまでは始めないで、と言い聞かせてから駐車場に行くか、
先に降ろさないと思う。
でも、二番目の兄も子供はいないし
そういう細かいことまでは私は頼まなかったし
兄がそこまで気が回らなくて当然だと思う。
なので二番目の兄にも連れて行ってくれたお礼と
なくなってしまった状況だけ聞いた。
二番目の兄が帰ったので母に
「◇◇(二番目の兄)のせいじゃないけど
〇〇(息子)みたいなタイプは
『来るまで絶対始めないで』ってちゃんと言ったりしないとダメなんだよね」と言った。
すると母が
「いうこと聞かないじゃない」
と答えた。
思わずカッとなった。
口調は冷静に伝えたが、頭にきて
「今日の件は、待っててと言ったわけじゃないのに、
いうこと聞かないってどういう意味?」と聞いた。
「言っても聞かないってこと」と言われた。
今日の件に関しては、待っててとも何も言わずに
ただラジコン持って車降ろしただけだよね。
いう事聞かないじゃないって、
待っててと言っても同じだったって意味?
と、言ってしまった。
母はめんどくさそうに
「えー?どういう事って、、。
じゃあ、いつも!
いつも言う事聞かないから」
と答えた。
グッと胸が苦しくなった。
もう、頭にくるとか、そういうことよりも
また母から「そうだよね」とか「ラジコン残念だったね」とか
そんな言葉を心のどこかで期待していたのか、
こうやって何度も傷ついてる自分にも嫌になった。
それに、東京に帰ってくる前から
私が頑固でやんちゃな息子に手をやいていたのを母は知っている。
そのたびに「そんなのクラスにいくらでもいるわよ」とか
軽くあしらってきたのに。
必死で子育てしていて
私も見えてない事もたくさんあるだろうし
夫との事があって、人の言葉のひとつひとつに過剰に反応しすぎてしまうのかもしれない。
でも。
明日からは冬休みが始まって。
実家に子供を預けなくてはいけない。
頼らないといけない。
お昼ご飯もきちんと用意しないと。
この前の兄の「〇〇(息子)の飯どうするつもりだったんだ」の言葉がよみがえり
また、夏休み前には私と夫の別居状況が行政できちんと認めてもらえず
子供たちが学童に入れなかった時の
母の不満そうな
「えー、大変じゃないの...」(←実家で預からないといけないので)
という言葉にも傷ついて泣いたこともよみがえる。
私だって、迷惑だろうと分かっている。
でもよそのサービスは調べたら登録だけでも何万円もした。
私がしたことは間違ってるの?
夫と暮らしていれば、お金に困らず暮らせたのに。
我慢が足りなかったの?
・・と、頭の中で
またそんな負のループが始まりそうになる。
ただ、夏休みはまだアパートに出ていなかったので
ものが溢れたキッチンで無駄に何品も作っては食べきれず腐らせている実家では
冷蔵庫もキッチンも思うように使えず
ほとんど料理が出来なかったけれど
アパートでは料理が出来る。
冬休みの間も実家には行かせてもらうようだけど
お弁当か、ご飯のおかずを作ってもたせるつもりでいる。
お昼まではアパートにいさせてもいい。
ラジコンが見つからなくてごめんと謝る息子に
残念だったね、と声をかけて
母の顔を見ずすぐアパートに戻った。
父が帰ってきたら「なんだ、もういないのか」と残念がるだろう。
アパートに帰ってから、
胸がしめつけられて苦しくて苦しくて、洗面所で声を殺して泣いた。
息子が
「あれ?お母さん! つらいことあった?」と聞いた。
大丈夫だよ。〇〇(息子)と◇◇(娘)がいるから幸せだよ。と言うと
息子は
「俺もお母さんがいるから幸せだよ。
そうだ、ハグしてあげるよ!」と言って
ふざけて「おりゃー!」と言いながらギューギューとハグしてくれた。
公園から戻った娘におかえりのハグをすると
私の顔を見て
「あっ!泣いた!?だって目がへーん!」と笑った。
母の涙を見慣れている子供なんて、かわいそうかもしれないけれど
私はもう必死にやるしかないし
つらいんじゃなくて子供たちがいて幸せという事を
たくさん伝えてあげるくらいしかないと思った。