自分がいるおかしい状態には気づきはじめたけれど
家を出ていくことも具体的に決まっていなくて
毎日毎日、気力がただ失われていくのを感じていた頃。
気を抜くと、涙がつーっと流れてきた。
どうしても、どうしても体調が悪くて
体が重くて
食事やお風呂まではどうにかしたものの
もうぐったりして
子供の歯の仕上げ磨きをしてあげられない時があった。
子供たちに
今日は仕上げ磨きしないね
ほんとはした方がいいんだけど
お母さんちょっとだけ具合悪いから、ごめんね
とソファに横になりながら言った。
夫がいる週末も、
子供達はお父さんのところへは歯ブラシをもって行かなかった。
おいでとか、声をかけてほしかった。
それなのに、黙ってソファに寝転んで携帯を見ている。
一度、2人同時に終わるように手伝ってほしいと言った事がある。
「子供達が頼めるようにならない」と
昔、私に向かって言ったようなセリフをまた言われた。
頼めるようにならない?
子供からしたら歯磨きなんて面倒だし
わざわざ怖いお父さんに頼みたいわけじゃない。
声をかけてあげないと子供はよっていかないだろう。
私が具合が悪いと言ったので
息子と娘は
いいよ!じゃあ今日は自分達でやるよ!
と言って
息子の膝に娘が頭をのせ
私がやるように娘の歯を磨いてあげていた。
次に、交代して
娘が息子の仕上げ磨き。
2人でキャッキャと騒いで
無邪気に笑いながらやっていた。
私はソファに横になってそれを眺めていた。
子供同士でやっても、
きれいにはならないだろう。
でも、なんて可愛いんだろう。
なんて愛おしいんだろうと思った。
子育てもつらくて、生きていくのもつらいと思うけど
涙がボロボロ流れて
やっぱり、この子達に生かされてると思った。