学生時代も、社会人になってからも
女性が少なめの環境で出会いも多く、
男の人から食事に誘われる機会なども多かったと思う。
でも、理想を絵にかいたような
「明るくて優しくて、仕事も出来て、見た目も素敵な人」が現れると
「全然タイプじゃない」と思っていた。
心のどこかで
「こういう人はみんなに優しい」
「もてるから、私はふられるかもしれない」
「遊ばれたくない」
「私は美人じゃないから、釣り合わない」
「たくさん女友達もいるから、私といても楽しくないかもしれない」
と、無意識のうちに思い込んでいた。
夫は、見た目も悪くないし仕事も出来た。
◯◯君(夫)かっこいいよね、と言う人もいた。
ぶっきらぼうだったけど、“周りの人”が、「あいつは本当に良いやつだよ」だと
こぞって口にした。
だから、いい人なんだと思った。
「彼、めちゃくちゃ(仕事が)出来るよね。彼はいいよ」と
本部長が言っているのを聞いた。
同僚たちも、よく彼の仕事を褒めていた。
だから、仕事ができる人なんだと思った。
冷たくされても
「みんなに愛想がいい人よりいい」と思っていた。
そんな彼が私に好意をもっているらしい。
それが、自分が彼にとって特別な存在なのだと思っていた。
愛される自信のない自分が
『何も考えず幸せを感じること』に不安を感じて
どこかで「素敵な優しい男の人」を拒否していた。