夏休みに夫の実家へ帰省する時は

いつも夫の実家へ泊まっている。

結婚の挨拶の時は、さすがに初対面で実家に泊まるは厳しいので駅近くのホテルに泊まった。

 

ただでさえ緊張するのに

日中は、親戚が次々と「東京から来た嫁」を

見にやってきて私はすっかり疲れていた。

 

夫は、相変わらず無口だけれど

どちらかと言うと上機嫌のように見えた。

 

ホテルに戻ってから、

どうだった?と聞かれたような気がする。

 

私は、「将来、こっちに来るっていう話しってさ…」と言うと

 

「え?それが何かあった?どんな覚悟で結婚すんだよ」と言われ

何も言えなくなった。

 

 

頭の中でぐるぐると

結婚するなら最後は必ず夫の地元へ帰るものなの?

漠然と、いつか介護とか何かしら考える時がくると思っていたけれど、

その都度、その時の状況で夫と相談するものと思っていた。

 

きっと子供だって生まれて、どんな生活になるかもわからない。

 

でも、当たり前のように、

義両親、義姉、夫、親戚と何も言わせない空気で固められていて

質問さえも出来ない雰囲気になっていた。

 

 

当時の私は、自己肯定感が低く自分が何も出来ない人間だと思っていたし

学生時代からずっと

あれはダメ、これはダメと友達付き合いや行動も制限されていたので

自分で決断する事や考え方に全く自信がなかった。

 

 

実際に、学生時代には母に言われた服装で出かけて恥をかいたとか

服装以外でも、みんなと違ってちょっと浮いてしまったとか、何度もあった。

 

 

これも私が世間知らずなの?

結婚したらそれが当然なの?

私の両親もそう思ってるの?

 

 

そう思い始めたら

また何も言えなくなってしまった。