●AM10:00 王、いつもより静かである

この日、王国はいつもより穏やかだった。
布団チェックも、ソファ点検も、床の監視も──
どれも行われていない。

王は窓辺に座り、
静かに外を眺めていた。

王:「……今日は、よい日だな。」

しもべ:「(珍しく何も始まらない…)」

 

●王、自ら語り出す

王はゆっくりと振り返り、
しもべに向かってこう告げた。

王:「余は、しばし休むことにした。」

しもべ:「えっ……?」

王:「日々の見回り、点検、監視。
いずれも王国のためであったが──
少し、ぬくもりを整える時間が必要なのだ。」

しもべ:「(それ、休むってことだよね)」

 

●休息もまた任務である

王は布団に身を沈め、
深く息をつく。

王:「焦る必要はない。
王国は、逃げぬ。」

しもべ:「(深いようで深くない…)」

 

●王国は、ちゃんとここにある

外では風がそよぎ、
部屋の中には穏やかな空気が流れる。

王は目を細めて、静かに言った。

王:「またそのうち、
余の気が向いた頃に戻ろう。」

しもべ:「(“そのうち”って便利な言葉…)」

 

●しばしのお別れ

王はくるりと丸まり、
いつもの場所で目を閉じた。

王:「では、しばしの間──
王国は“平常運転”とする。」

しもべ:「(つまり休憩ですね)」

こうして王は、
少しの間、物語の表舞台から身を引くことにしたのであった。


👑――王国からのお知らせ――👑
「令和ちぃたん伝は、しばらくお休みします。
また王が戻るその日まで、
どうか王国を忘れずにいてください。」

●AM9:40 王、突然静かになる

朝の点検(布団・ソファ・床)を終えた王が、
ふいに部屋の中央で動きを止めた。

王:「…………。」

しもべ:「(え、どうしたの?)」

 

●視線の先には、何もない

王の目線の先──
そこには、
床。
ただの床。

王:「……怪しい。」

しもべ:「(え、床?)」

 

●見張り開始

王は一歩も動かず、
じっと床の一点を監視し続ける。

瞬き、ほぼなし。

王:「余が見ておる間は、異変は起きぬ。」

しもべ:「(起きてないからね…)」

 

●しもべ、そっと横を通ろうとする

しもべが足音を殺して横を通ると──

王:「……今、揺れたな。」

しもべ:「(え、私のせい!?)」

 

●原因は“風”

カーテンがふわり。

王:「なるほど……風か。」

しもべ:「(普通の結論)」

 

●しかし任務は続く

風と判明した後も、
王はその場を離れない。

王:「風もまた、油断すると牙をむく。」

しもべ:「(むかない)」

 

●結論:満足

十分に監視した後、
王はくるりと振り返る。

王:「異常なし。王国は守られた。」

しもべ:「(何も起きてないけどありがとう…)」

王は満足げにしっぽを揺らし、
次のチェックポイントへ向かったのであった。


👑――本日の王国法令――👑
「何も起きていない時こそ、最も警戒せよ」


📝本日のまとめ
・王、床を見張る
・何も起きない
・風を敵視
・最終的に王は満足

●AM9:15 王、ソファに着地

布団の儀式を終えた王は、
次なるチェックポイントである“ソファ”へ向かう。

ぽすん。

王:「む……今日の沈み具合、怪しいな。」

しもべ:「(え、いつもと同じだけど…)」

 

●ソファの“へこみ”を確認する王

王はおしりを左右にぎゅっぎゅっと動かし、
沈み具合をミリ単位で測定しているかのよう。

王:「この弾力……昨日より0.3余度ゆるいな。」

しもべ:「(余度って何…)」

 

●前足トントンで再測定

トントン、トン。

王:「うむ、やはり柔らかく寄っておる。」

しもべ:「(その“寄っておる”って何…)」

 

●突然の“反逆説”

王、険しい顔でソファをにらむ。

王:「もしや……ソファの反逆ではあるまいな。」

しもべ:「(いや、反逆はしない…)」

 

●原因は単に王自身だった

王はそっと自分のおしりを見て、
ふっと気まずそうな顔をする。

王:「……余がふかふかになった可能性もある。」

しもべ:「(絶対それ)」

 

●そして鎮座

最終的に王は満足げに丸まり直す。

王:「まあよい。余が座れば玉座となる。」

しもべ:「(結論いつもそれ)」


👑――本日の王国法令――👑
「座面の沈みは責めず、己のふかふかを疑うべし」


📝本日のまとめ
・王、ソファの沈みを入念にチェック
・“反逆”説まで飛び出す
・真相は王のふわふわ化
・最終的に全て玉座になる

●AM8:55 しもべ、布団を片付けようとする

しもべが布団を持ち上げようとしたその瞬間──
王がすっと前に立ちふさがる。

王:「待て。まだ余の確認が済んでおらぬ。」

しもべ:「(え…どこ確認するの…?)」

 

●王、布団の端をくんくん調査

王:「ふむ……ここにまだ“ぬくもりの取り残し”があるな。」

しもべ:「(そんな概念あったの…)」

 

●前足でぽふぽふ、入念な質感チェック

ぽふ、ぽふぽふ。

布団の端を一定のリズムで押しながら、
温度・弾力・柔らかさを総合判定している様子。

王:「ここだけまだ余の温度に達しておらぬ。」

しもべ:「(つまり冷めてるだけでは…)」

 

●まさかの“温め直し”を始める王

王は布団の端にちょこんと伏せ、
胸とほっぺでじんわりと温めにかかる。

王:「よいか、布団とは均一が大事なのだ。」

しもべ:「(知らなかった…)」

 

●温めているうちに、結局こうなる

じんわり温め中の王は──
もぞ……
すぴー……

完全に寝落ち。

王:「(ぬく……むにゃ……)」

しもべ:「(あ、また二度寝パターン…)」


👑――本日の王国法令――👑
「ぬくもりにムラを見つけたら、王自ら均一化すべし」


📝本日のまとめ
・王、布団の“温度ムラ”を発見
・自ら温め直す使命感
・しかし5分で寝落ち
・布団片付けは今日も延期

●AM8:10 王、なかなか出てこない

先ほど布団トンネルで寝落ちした王。
しもべがそっと様子を見ると──

王:「……ぬく……ぬくぬく……」

まだ半分だけトンネルに残ったまま、
微妙にもぞっと動いている。

しもべ:「(完全にとろけてる…)」

 

●とりあえず声をかけてみる

しもべ:「ちぃたん、もう起きようか?」

王:「起きておる……(目は閉じたまま)」

しもべ:「(絶対起きてない)」

 

●王、ようやくゆっくり体を出す

もぞ……もぞもぞ……

王:「ぬぅ……この温もり、余を離す気がないな……!」

しもべ:「(離れたくないのは王側では?)」

 

●布団の上で再び停止

なんとか顔を外に出したものの、
そのままぽふんと布団に伏せる王。

王:「……もう少しだけ休んでやってもよい。」

しもべ:「(いや、あなたの都合…)」

 

●突然の“二度寝宣言”

しばらくしてから、王がぽつり。

王:「余は……二度寝に入る。」

しもべ:「(宣言するんだ…)」

王はそのままくるりと丸まり、
再びすぴーっと寝息を立て始めたのであった。


👑――本日の王国法令――👑
「ぬくもりの余韻は、二度寝で回収せよ」


📝本日のまとめ
・王、布団トンネルの魔力から抜け出せず
・起きる気ゼロ
・半分出たところで再び寝落ち
・しもべは可愛さで何も言えない