サ-パンが「紐落としの写真」と言って、何度となく見せてくれた七五三の写真を観てから
私の七五三への憧れは強くなっていた。
すっかり忘れていた七五三。
ヘイスケが、その年頃になると不意に思い出して「男の子は1度しか無いのよねぇ」と
頭の中では覚えているつもりが、日々の忙しさに紛れてヘイスケの5歳は過ぎてしまった。
その頃、働いて居た会社に、幼稚園の先生をしていたと言う人が居て、何気に
「幼稚園の申し込みもしないとねぇ」と言うと、笑いながら「もう終わってるよ」と言われて
「そうだったのかぁ」と思う迂闊さだった。
幼稚園の申し込みは年少さんから年長さんまであったので、辛うじて申し込み出来たが
自分で自分の事を「大丈夫かぁ?」と心配になるくらいだった。
ケイティさんの写真を観ていると、本当に羨ましい。
七五三の逃してしまった一コマは、見果てぬ夢になってしまった。