ダークウォーター・ストリートで泣いている少女を見つけました



ドンとそのパパは、ダークウォーター・ストリートで荷物運びの仕事をしていました


その最中強盗に襲われれ、

パパはドンのことを守ろうとして頭を殴られて気を失った後

目が覚めるとドンのことを忘れてしまっていたと言います



ドンはパパがいる診療所へ連れていってくれました




ダークウォーター・ストリート診療所のサインツに話を聞きます


パパの名はパン・ポール。

ポールは頭を殴られて何日も気を失っていました


幸いなことに神経に影響はなかったようで、目覚めた時には意識もはっきりとしていましたが

記憶の一部を失っていました


サインツは、時間が経てば思い出すだろうと言いますが

ドンの悲しみ様を見ると、なんとか今すぐに解決してあげたいものです


「ショック療法」とは、機械を使ってポールの意識空間に入り込み、直接刺激を与えて埋もれた記憶を呼び起こすというものです


それには彼にとって大事なものが必要だと。


ドンは、ポールが肌身離さず持っていた3つの宝物について教えてくれました


1つは肖像画

もう1つはチェスボード

それからキログラム原理


しかしそれらは強盗に全て持って行かれてしまったようです




またしてもタイダル。許せません。

盗まれた物を奪い返すことにしました




サインツがタイダル拠点の位置情報を送ってくれたので、それに従って進むと

ショッピングモール跡地に着きました



奥からタイダル兵らしき話し声が聞こえてきます。


「こないだ奪ってきたモノはなかなかの値で売れたぜ!」

「見るからに貧乏くさいあの親子が、あんないいモノを持ってるとはなあ!」


突撃し、全員を薙ぎ倒しました


ポールの宝物は既にダークウォーター・ストリートの店で売り払ってしまったようです


彼のことは今回だけは見逃すことにします。

情報を伝えると、タイダル兵は慌てて去って行きました



店で話を聞きます

店主のアントンによると


チェスボードはマーティンが、

肖像画はトーキングハブのオーナーの息子が、

そしてキログラム原理は賞金ハンターのラニーが買っていったそうです




クイーンズ・バーに行くと、マーティンが1人で飲んでいるところを見つけました


パン・ポール親子とチェスボードのことを説明すると

彼は「自分のものを取り返しただけ」だと答えます


このチェスボードは戦前の骨董品で、マーティンと妻が互いに助け合って生きてきた証。

しかし数年前にあるコソ泥に盗まれてしまったということでした


目の前のテーブルに置かれたチェスボードを見ると

たしかに彼と妻の写真が入っています……




ドンはポールの大事なものだと言っていたのにどうして?





クイーンズ・バーの2階、ごちゃごちゃした倉庫のような部屋に肖像画を見つけました

「愛する妻イブへ」……「ロドリック」というサインが入っています



パン・ポールではありません驚き




と、そこへ誰かが駆けつけてきました

泥棒と疑われてしまったので、パン・ポール親子のことを説明します

この絵も数年前に突然消えてしまい

彼の父はそれが原因で長いこと塞ぎ込んで、失意の内にあの世へと去っていったと言います


このままでは本当に警察を呼ばれてしまうので

そそくさと退散することにしました



しかし、彼の言っていることもまたマーティンと同じです


もしかしてポール荷物運びではなく盗人?

ドンも嘘を言っていたのか?


この世界には生きていくために道を踏み外してしまう人間はごまんといますからね。




最後まで真実を確かめようと、賞金ハンターのもとへ向かいました



ラニーも誰かに頼まれてキログラム原理を探していたようです


彼はパン・ポール親子のことなんとなく知っていました。

男手一つで娘を連れて荷物運びをしている奴を聞いたことがある。しかし顔が似ていないから本当の親子ではないんじゃないかと疑っている、と。


そして、ポールを手配書で見たと言います……


ショック療法で記憶を呼び起こすなら効果的なのではないかと、その手配書を渡してくれましたにっこり



急いでサインツの元へ戻ります



ドンに聞かせるのはまずいと思い、彼女を診療所から追い出したあと事の経緯を説明しました

順序を追って、まずはポールの記憶を呼び覚ますことから始めます。


サインツと一緒に機械を起動し、ポールの意識空間に入ることに成功しました!


サインツは、ゆっくりとポールに話しかけます


ポールは自分が誰なのか、ここはどこなのか、バンは誰なのかさっぱり分からないようでした


手配書を彼の前に置いてみるとポールは突然苦しみ始めました

システムの警告音が響き渡り、自動的に接続が切断されました




ふと気がつくと私は診療所に戻っていました

ポールも意識を取り戻したようです!


サインツはポールに問い詰めます

このままではドンに示しがつかない。彼女が盗人の父親と一緒に毎日ビクビクしながら生活することを望むはずがないだろう。

と強い口調で叱りました




ポールは、ドンに出会う前、コソ泥として生きていました


追っ手に追われ、ケガをして、絶望の淵に立たされたポールを助けたのがドンでした

ポールが盗人だったことを知らない彼女のためにも、彼はもう一度人生をやり直そうとしたのです


しかし追いかけられた記憶はその後も彼を苦しめ続け、毎晩のように悪魔にうなされる日々


それで彼は、自ら記憶修正装置を使いました



記憶修正装置とは、戦後のトラウマに対処した装置のことで、現実を受け入れられない人間が自分の記憶を修正し、苦しみを忘れるために使われていました



しかしポールが使ったものは粗悪品だったようです。


だからタイダルに殴られたことで記憶の混乱が起きた、とサインツは推測します


そしてこのままだといずれポールの脳は破壊されてしまうようです



サインツポールが取るべき選択肢を提案しました





そこへ、ドンが走ってきました


「パパの過去になにがあったのか知らないけど、一緒にいられればそれでいいの。」

「パパが罰せられるなら、私も一緒に罰を受けるわ。」


彼女の愛情に、ポールは泣き崩れました



私は彼を諭します


人は過去の積み重ねによってできている。過去の苦しみを覚えていることで、今の生活の尊さを感じられるはず。

だが過去は消えない。あなたが責任を負わなければ、この子もあなたと同じ道を辿ることにたるだろう。




ポールは昔の記憶と共に罪を償うことを決めました


それに、ドンのことを忘れるなんてムリだ、と。


ドンと一緒に新しい生活を始め、ドンが少しでもいい生活を送れるように頑張ると話しました








記憶とは機械にこうも簡単に改竄されてしまうほど脆いものなのだろうか


夜、夢から目覚めるたびに苦痛を齎すほど深く心に刻み込まれているものなのだろうか


全ての過去は、物事の始まりに過ぎない


過去を忘れず、今を愛おしむ


そうすることで人生を再始動できるのだ