◆めざせ太陽
ド根性なんとかって一時流行りましたよね。
最初は大根でしたっけ。
トマトもありました。
野菜じゃないのもあったはず。
ガタゴト痛んだ農道の真ん中に、雑草がひと株わっさわっさと生えています。
そりゃあもう立派な雑草で、ちょっとやそっとじゃ抜かれないぜ!って意気込みを
全身で表現しています。
けれどそれは雑草なので、誰も見向きもしません。
見向きもしないどころか、その道を通るのはせいぜい一日に数人程度です。
抜かれるでもなく、励まされるでもない、そこにあってもなくても誰も気に留める
ことのない雑草です。
これが大根だったら。
トマトだったら。
バナナの木だったりなんかしたら。
雑草は、ぐっと根を張りアスファルトを持ち上げ、まだまだ踏ん張って大きく
なっていく気配。
大根だろうが雑草だろうが、生きてることに代わりはなく、命を全うしようとして
います。
生きることはド根性でしょうか。
命を全うすることは、生まれたからには当たり前のこととして雑草も大根も
その地に根を下ろしただけのことだと思うんです。
大根だから凄いんじゃなくて、雑草だからどうでもいいわけじゃない。
アスファルトを押し上げて太陽を目指す、その姿こそが凄いんだと気付いた
寒風吹き荒ぶ田舎道の光景でした。