だってそれは


全て自ら選択した積み重ね故の


Solitude・・・






職場で仲良しのヒトミちゃん


彼女は私より数ヶ月早く入社して


年齢も近くてこれまでずっと仲良くしてきました


中身はもちろん容姿も可愛らしくて


内面から滲み出てくるような愛らしさ


その可愛さの為か


皆にからかわれては頬をピンクに染めて


更に可愛さが増すような


そんなタイプの女性です





ヒトミちゃんは私の身の上を大雑把に知っており


とても気にかけてくれています


度々一緒に遊んでくれるのはもちろん


風邪をひけば


「何か食べれているの?」


悩んでいれば


「ちゃんと眠れてるの?」


そんなことを言ってくれる数少ない友人です





そんな彼女には可愛らしい娘が居ます


10歳に満たない愛娘


離婚後実家に戻り大切に育ててきました


娘が可愛いあまりに恋愛も再婚もしません


新しいパートナーと『育児や教育について』の


考え方が違ったら嫌だからという理由です





その愛娘ジュリちゃん中心の生活を送る中


貴重な時間を割いて私に付き合ってくれるヒトミちゃんは


多分睡眠時間を削っていた事もあったと思います


そんな彼女に私はいつも感謝していました





「でね・・・ベーグルサンドがとても有名なお店があってね・・・」


「うんうん」


6月のとある日


いつもの様に職場で仲良くお話していた時のこと


「そこに是非行ってみたいんだけど場所がわからなくてね」


彼女が瞳をキラキラさせて行きたいというカフェ


調べてみるとそこは街中ではなくて


牧歌的な観光地にポツンとあるカフェで人気店らしかった


「ああ・・・ここなら車で2時間もかからないよ?今度一緒に行ってみる?」


「ええ?いいの?うわぁ・・・すごく楽しみ♪」


「ジュリちゃんも一緒に行こう?それなら気分的にゆっくりできるでしょ?」


彼女は首を大きく縦に振って大喜びでした


私はジュリちゃんに数回会った事があって


幸いとても好かれていました


そしてヒトミちゃんは私と遊んでいる時にいつもジュリちゃんの事を気にかけていました


「ジュリが学校から戻る前に帰宅しなくちゃ」


彼女は仕事で子供と一緒に居る時間が少ない事に罪の意識を感じていて


いつも時計ばかり見ていました


そしてまた私もそんな彼女に申し訳ない気持ちでいっぱいでした


だからヒトミちゃん親子に恩返ししたいと


いつも思っていたのです





「ジュリちゃんが夏休みの間に行こうね」


そう約束していて


7月は彼女の都合で困難


残るは8月の夏休み期間


シフト勤務の私達は互いの休みを調節する必要があったのだけれど


彼女は一向に休みの調節を切り出しませんでした


休日希望ギリギリになって私はシフト希望表に目を通しました


彼女はすでに休みを希望しており


そこには私との約束を果たす余裕が無いことがわかりました


『無理だったんだなぁ・・・』


私は彼女との約束を諦め


締め切りギリギリに希望を申請して


8月のシフトが決まりました





「この前ねエリちゃん家族とか皆でキャンプに行って来てね・・・」


職場で私と2人きりになって話す彼女はとても楽しそう


私はそれを見て顔を曇らせずには居られませんでした


エリちゃん家族はジュリちゃんと同じくらいの年の子供が2人居て


多分とても楽しかったんだろうと思います


でも私の曇った顔を見て彼女はハッとしてしまった様です


「私に子供居ないからね(苦笑)仕方ないよ・・・わかるもん」


でも気まずくなって話は途絶えてしまいました


ごめんね・・・ヒトミちゃん





彼女達がキャンプに行った事は知っていて


それで仕方ないって思ってたし


よく理解できてました


誰のせいでもないし誰も悪くない


私が親ならキャンプに行きたかったし


誘われれば断れなかったし


私に子供が居ないのも誰のせいでもない





だけど


誰のせいにもできない分


とっても悲しくて切なくて消化できなかった


『私の子供も育っていたら・・・オナジトシダッタ・・・』






そんな時に偶然の上司の言葉


「千夜さんはお盆に休み希望してないから


悪いけど激務になっちゃうのよ


みんな希望してるからね」


『・・・だって私には帰る故郷が無いから必要無いんだもん・・・』


その言葉を飲み込んで


私は笑顔だけ返す





どうして私はいつまでも独りなんだろう・・・





Photo 「色を・・・」  by ハチ
色を・・・ その水分がずっしり貯まって


稲妻と共にどっさりと振り堕ちる


夏の雷の様に別に意味も無く


前触れも無く


何かの機嫌でピカリと光る・・・





だけどヒトシキリ振り堕ちてしまえば


またさっきまでの空


そんな悲しいこと考えたってどうにもならない


だってそれは


全て自ら選択した積み重ね故の


Solitude・・・