最初に書いておくと


私は彼の誕生日や血液型や星座や・・・その他記念日等


そういった事を覚えるのが非常に苦手である


この数年は覚える様に努力はしているものの


誕生日がやっとで他は覚えていないか曖昧なのだ


なので彼の携帯を盗み見た事は無いが


生年月日が知りたいために


こっそり免許証を探して財布を開いたことは実は何度もある


なのでこのお話は実話ながら非常に貴重である






「来月の誕生日何あげんの?手作りセーターとか?」


ユウタに聞かれ思わず口を開けっ放しになる私


「コレダ!覚えて無かったんだ?」


呆れるユウタ


「ゆーたちゃ~ん♪」


そういえば今月誕生日だった気がするが


何日だったか全然覚えてない私は


ユウタにすがる


結局何か奢る約束で教えてもらった誕生日


それはある冬の日だった





私は貧しかったため


自分の服はある程度自分で作っていた


この頃には安定した収入があったため


裁縫や編み物は趣味の域になっていたが


セーターやカーディガンやパーカー等も編んでいたのをユウタは知っていた





でも『作らないと着るセーターが無いから速く編めた』時代と違い


人の為になんて作る気にならないしスピードも遅い


どうしたものかと考え


カッツをスキーに連れ出す事にした


プレゼントは新しいスキーウェア


部屋にあるウェアが古くてダサかったので




宿泊はできず日帰り


だけどその頃できて評判の良い料亭にコースの予約を入れ


準備はOK


「明日10時に迎えに行くから起きててね」


その電話にカッツは不服そう


カッツは日付が変わる瞬間に私と一緒に居たかったらしい


「今日は用があって無理だから明日迎えに行くから」


「なんで前の日に用事入れちゃうの?前日からゲレンデのホテル泊まりたかったよ」


その言葉にガチャンと激しく電話は切られた






私には実は用事など無かった


しかしある企みがあったのだった






・・・つづく