学生の頃の私はアルバイトをしながら自炊
生命活動以外の物は全て贅沢に分類された
安定した収入を得られる社会人になったその頃
メイクもでき服装も変わり
変わったのも当然・・・
目の前の男達はそれを「女」だと語ったが
そんな優雅な変化では無かった
とある日
「どうしても一緒に呑みたいっていう子がいるんだけど」
「うん?いいよ?」
「中学からのクサレ縁で・・・口悪いけど・・・あんまり気にしないで」
私が約束の場所に到着すると
すでにカッツとその人物は待っていた
気の強そうな髪の長いその娘は
カッツの少し後ろで攻撃的な視線を私に向けていた
「こんばんは」
私はニッコリ笑いかけた
「こんばんは」
彼女は挨拶等どうでもよいという態度だった
『イヤリングの女はあまり利口では無いのね』
私の第一印象であった
店に入りお酒がすすむにつれて
彼女が話すのは痛々しいことばかりであった
私のわからない昔話ばかりして
優越感に浸ってる彼女
相槌をうつカッツ
確かにわからない話をされても私はつまらないだけだったが
私の興味を駆り立てる内容ではなく
私は無関心に相槌を打つだけであった
その様子は彼女を怒らせたらしく
突然取り乱し始めた
「全く気に入らない女だね」
私は意図して彼女を怒らせたわけではなかったので
意外な態度に少し驚いたが
予想以上の出来事は常に楽しいものである
彼女は最近一緒に寝た話を暴露し始めた
『私達はずっとそんな関係だから割り込めない』のだと
延々と取り乱す・・・
「そう・・・それはお邪魔しましたね」
私はうんざりして席を立ち
「一抜け 後はお任せします」
一人帰った
・・・自宅ではなくカッツの部屋に
カッツは20分ほど後に走って帰ってきた
部屋に居る私を見てホッとした表情を見せ
そしてひたすら謝っていた
「うんざりだ」
言葉無く申し訳無さそうに俯くカッツ
「あんまり過ぎるとカッツ自体どうでもよくなっちゃうわ?」
私の静かで小さな嫉妬を見たカッツ・・・
その後イヤリングの女も
女の影も
私の目に映る事はなかった
・・・つづく
