小さな頃、命の有り難みが分からなかった。
動物の死体が落ちていればずーっと眺めてたし、生きていれば出来る限り殺した。
虫も沢山殺した。
ボールがあればグローブやバットも欲しくなる。
やがて殺し方を工夫するようになった。

とある日、父親に殴られた。
確か、俺が庭で虫を殺していたからだ。
俺は皆が無視を嫌うから、虫を殺すことは良いことだと思っていた。
父親にどんな説教を受けたかは覚えていない。
兎に角、これは駄目なことなんだということにひたすら驚いていた。
それまでの善行だと思っていた事が、単なる子供の悪事であったということを知り、絶望した。

そこにいる人間を金で換算するゲームをたまに友人にふっかける。
可愛い女なら1億、薄汚いおっさんなら100万、明らかに人に迷惑をかけて生きてそうな奴なら5000円以下、
そんなもんだ。

仮に大切な友人の命と引き換えになら、どこまで出せる。
親の命は出せるか、兄弟の命は出せるか、また別の友人の命は出せるか。
全財産出せるか、記憶を出せるか、5感を出せるか。

俺はどれも同じだ。
全く同じなんだ。
死んだように生きたとしても死ぬ為にいきている。
好きにすればいい。
危ないと思うことはやめておけばいい。

自分がもし変わってると思うのなら胸に手を当ててみるといい。
人や他の動物と同じように鼓動している。