私の京都旅行の目的の一つは霊山神社に出かけること。2年ほど前に青山繁晴氏の動画を見るまで霊山神社のことも、霊山を「りょうぜん」と読むことさえ知らなかった。明治天皇の命によって明治維新に命を捧げた志士たちを祭った神社で有り、同時に招魂場、護国神社として日本のため戦死された方々を祭った場所。坂本龍馬のお墓もあるとのことでずっと行きたいと思っていた。

 

 清水の二年坂近くの参道から神社へ。お土産物屋等並ぶ通りも新型肺炎の流行の影響で閑散としていたが、参道は本当に人がいない。

霊山神社拝殿。境内には大東亜戦争の各地で犠牲になられた方々の慰霊碑がいくつも建っている。

 

 慰霊されているのは人間だけじゃなくて軍馬も。確か靖国神社には軍鳩の慰霊碑もあったし、動物も人間と同様に供養するのは日本人の発想だなあ。

 神社の横にある丘が志士たちのお墓や祈念碑。維新の志士たちに関してはここに実際にいたいが埋葬されているのは桂小五郎と坂本龍馬、中岡慎太郎だけだとか。

坂本龍馬と中岡慎太郎のお墓。

坂本龍馬のお墓の前から見える現代の京都の様子。彼らは今どんな思いで京都の町を見つめているのだろう。

 一方で多くのお墓や招魂場はあまり手入れもされていない。これは福岡県の招魂場へ向かう道。全く整備されていない状態。年間何人の人がお参りに訪れるのか。

この霊場の一角にはパール判事の祈念碑もある。碑文は日本語英語の併記。

私がお参りさせていただいている間お会いした他の参拝者は日本人、外国人併せて十数人程度。何だか悲しい。

 

この後は神社の前にある幕末維新ミュージアム霊山歴史館へ。

 幕末日本の危機にあって国のために戦った、活躍した人々に関する資料が各種わかりやすく展示されていて見応え十分。敗戦後霊山神社が顧みられなくなり、荒れていたのを見かねた松下幸之助が資金を出し、日本の変革期に若者が命を懸けて国のために働いたのだと言うことを現代の若者にも知って欲しくてこの博物館建設の資金も出したのだとか。来館者の中には外国人グループも2組ほどいた。実際日本人はもっと知らなければいけない先人の活躍の資料が沢山あって、若い人には是非ここを訪れて欲しいと思う。こうこうだろうが中学校だろうが、修学旅行でUSJに行くぐらいならこの博物館に行って欲しい。

 

現在の平和と豊かさが日本が過去の人々の努力の上に出来ていることに気づき、感謝し、そして私たちが未来の人々のために日本を守っていかなければと改めて思った霊山神社参拝。出かけられて本当に良かった。