10月4日(旧暦:八月二十日)
宿酔の三つ四つ朝の酔芙蓉 佳音
通勤の途中、こんもりと素敵に茂った酔芙蓉がある。
朝は花をたわわな真白の花が、夜には桃色に変化し
ぽとぽと落ちる。
どなたかの畑の中にあるので、
いつまであるのかわからない。
それよりも花が終われば(たぶん)刈り込まれて、
冬は何もなかったかのようになるが、季節が廻れば
またこんもりに戻るというこの生命力。
来年の今頃も会うことができますように、と祈りつつ
今という一日一日を楽しんでいる。
更待の月はその辺にいるかしらという高さの雲が
なんとなく光を帯びているのでいるらしい。
酒瓶をすすぐ水音二十日月 佳音
またあした。