よべの月 五日(よしこちゃん拾遺) | かのんくら=縁側=

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俳句を詠みます。
俳句の種まきもしています。
この頃は介護日記めいています。

◎過去の日記
『http://www.you-blog.jp/blog/kanon15/』

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娘親子が自宅に戻った。
親と子の一か月検診が同じ日にならず、
13日が子、14日が母と二日間にまたがった。
子の検診の結果はたいへんに順調とのこと。
2800グラム少々が我が家にいた三週間で、
丸を通り越して四角の顔になっていた。
母なら誰も同じ苦労なのだが、
娘の『母一年生』の最初の日々を見つめていた身としては、
彼女の四週間がこうして形になって嬉しい。
そして『人間一年生』が無事に大きく育った。
はじめての空気、はじめてのおっぱい、
はじめてのあくび、くしゃみ、お風呂、
はじめてのあれこれ、
がんばったね、N君。
ああ、ほんとうによかった。
 
 
 
 
14日の検診にも同道ということで、
わたしのひと休みと釣り人のひと休みをかねて
娘夫婦が勤務するホテルに一泊。
娘の夫M君が朝食のキッチンに入っていたので、
たまご料理(三種類から選ぶ)を彼に作ってもらった。
ここの朝ごはんどれを選んでも本当においしいのだが、
彼の手が加わって、ますます嬉しくおいしくなった。
M君、ありがとう。
 
 
 
 
検診は母のほうも大きな異常は無し。
「なにかあったら言っておいで」とハグして別れた。
孫のことはその母や父である娘たちが心配する、
母親が元気なら子は元気に育つので、
わたしは自分の子である娘(息子も)をいとしく思う。
それはこれからもずっとなのだろうなぁ。
 

 >゜)))彡

九月十四日(旧暦:八月五日)

 秋雨や不整脈めく自動車道
 五日月息止めて切る嬰の爪

またあした
 
 
>> よしこちゃん日記拾遺
 
8月1日、朝はすっきりとした顔、
歯も自分で磨いた。
すっきりしていたはずだが、
のち飲んだコーヒーを嘔吐。
ほぼ一時間おきに様子を見たり
飲み物を持って行ってみたり。
(少しずつ)
今までは勧めても横になることは無かったが
今日は横になると言い、いつもならすぐに
片付けてしまうベッドマットと枕を使ったり座ったり。
(血圧低い)
眠いと言うのでベッドマットに横になってもらう。
(この日から布団は敷きっぱなしに。それまでは
 片付けなくていいと言っても言っても
 よしこちゃんが片付けていた。)
夕刻、「ころしやがくる」と。
昨日は「わたしおんなのこをころした」
今朝は「あいつがきたからぎたぎたにした」
それをネタに小一時間喋るも、同じ話の繰り返し。
手を握って聞いて相槌を打つ。
認知症の最初の頃によくこんな風に『実はなぁ』と
聞かせてくれた話の状態に似ている。
夕暮れの窓を指さして、「あめふるんかぁ?」
「日暮れやで」と何度も答える。
しばらく喋ると
「あんたもいそがしいやろ」
と手を離したので、もういらないと判断、退室。
(にっと笑ってバイバイしてくれる)
・・・と、ここから30分もしないうちに、
壁を叩くので見に行ったら、「わしは○※△×ない!!」
(何を言っているのかわからなかった)と叫んで
聞き返したら、「もうええわ!」
そのあとまた呼ばれて、
「しごとにいってないからおかねはらえません」
と半泣きになっていた。
ハグして、もう働く年齢ではないこと、
しっかり働いたから年金があること、
それでここ(施設と思っている)の払いは
大丈夫ということを伝えたら
「ほんまぁ?よかったー」
と、また夕方のようにお喋り。

体を拭いていて気が付いた。
足のひどかった動脈瘤も、
ずっと治らなくてステロイドを使っていた
湿疹を掻きつぶした傷もきれいになっている。
肌は水が足りないしわしわ状態ではあるが
きれいだ。
なんだかふしぎ。