鳥居みゆきは生きている -5ページ目

狂言半ばではござりまするが

出ましたね。

ええ。

研究者の間では密かにその存在が指摘されてはいましたけど、まさかこの時期にね。

ほんとに吃驚しました。

彼女のミッシングリンクを埋めるピースの一つです。しかも、その姿が実に興味深い。

まさしく。

見たところ「ちょっと変わった普通の人」でしかないですね。

ええ。

これがどのようなプロセスで今日に至ったのか。

興味は尽きませんね。

いずれにせよ、これは文句のつけようもない第一級の資料ですよ。

契約違反

雨がギザギザに降る。

眩暈

厳かに曼荼羅が歪む。

危険

鯵フライが飛ぶ。

仕上がりは来週の月曜日になってしまいますが、よろしいですか。

では、話を続けましょう。路上のおじさんとは誰ですか。

そのおじさんも電気です。

なるほど、そのおじさんも電気なのですね。

はい。自分でそう言ってました。

自分で。

ええ、でもこれは何もかもがそうって話だから。

分かりました。


感心

しっかりした意見だあ。

含有成分

あなたは、このクリーニングという仕事、とりわけしみぬきという仕事の難しさにまだ気が付いていませんね。あなたがお出しになったパジャマのシミは、玉ねぎと涙からなっています。玉ねぎの方の処理は簡単ですが、涙が難しい。あの涙はあなたのものですね。

はい。

だから、あのシミをきちんと取り去るには、あなたの涙の、つまりあなたの含有成分を正しく知る必要があるのです。


数々

それから?

気が付くと、その人もその家も何もかもが消えてなくなっていて、ああ、わたしは電気なのだと思いました。

電気?

はい。路上のおじさんに私はそう言われたんです。

路上のおじさん?

はい。・・・・・・・でも、そういう質問の数々は、わたしがお願いしたしみぬきに必要なことなんでしょうか。



と、そんなふうに以前と同じようなやり取りがあった挙句、その男はまた豪華客船に轢かれてしまったのですね。

いいえ。こんどは、「もう俺はこんな体だから何がのしかかったたとしても、何も変わらないのだ」と言ってました。

誰もいない家の中でそんなやりとりをしたのですね。

そうです。だから私はとても悲しくて、その場で泣き崩れたのでした。





三波春夫

銀色の金?なめてんのか、こるああ。金波銀波の波乗り超えさすぞ。

わあ、なんかいいですねえ。千鳥も配して。