心的外傷とは権力を持たない者が苦しむものである。 外傷を受ける時点において被害者は圧倒的な外力によって無力化、孤立無援化されている。
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単一の外傷的事件はどこで生じてもおかしくない。これに対して、長期反復性外傷は監禁状態という条件があってはじめて生じる。被害者が勝手に逃げられるならば二度目の虐待を受けることはないだろう。反復性外傷は犠牲者が加害者の監視下にあって逃走できない被監禁者である場合に限って生じる。このような条件が刑務所、強制収容所,奴隷労働キャンプに存在することはいうまでもない。この条件は宗教的カルト、売春窟などの組織的な性的搾取施設にも存在しているだろう。そして家庭にも。
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