田楽(でんがく)
この項目では、伝統芸能について説明しています。焼き料理については「味噌田楽」を、煮込み料理については「おでん」をご覧ください。
田楽(でんがく)は、平安時代中期に成立した日本の伝統芸能。楽と躍りなどから成る。「田植えの前に豊作を祈る田遊びから発達した」「渡来のものである」などの説があり、その由来には未解明の部分が多い。
もともと耕田儀礼の伴奏と舞踊だったものが仏教や鼓吹(こすい)と結びついて一定の格式を整え、芸能として洗練されていった。やがて専門家集団化した田楽座は在地領主とも結びつき、神社での流鏑馬や相撲、王の舞などとともに神事渡物(しんじわたしもの)の演目に組み入れられた。
中世以来、各地に伝わる民俗芸能の田楽をまとめると、共通する要素は次のようになる。
· びんざさらを用いる
· 腰鼓(ようこ)など特徴的な太鼓を用いるが、楽器としてはあまり有効には使わない
· 風流笠など、華美・異形な被り物を着用する
· 踊り手の編隊が対向、円陣、入れ違いなどを見せる舞踊である
· 単純な緩慢な踊り、音曲である
· 神事であっても、行道(ぎょうどう)のプロセスが重視される
· 王の舞、獅子舞など、一連の祭礼の一部を構成するものが多い