龍宮 概要 龍宮 

 


乙姫あるいは龍王が統治する世界として水中に存在するとされている宮殿あるいは世界。日本の物語(『お伽草子』など)や昔話・伝説では「わたつみのみや」などにくらべ「龍宮」であるとする設定が数多くみられる、そのため、龍宮と通じた場所であるとする伝説が残されている地は各地にひろく点在しており、以下にあげた例以外にも全国各地に無数に存在している。では「上は非想の雲の上。下は下界の龍神」(『和布刈(めかり))など下界(げかい)という言葉が使われたりもする。

 


l 浦島太郎

o 乙姫が住む宮として龍宮が登場。浦島太郎が助けたの背中に乗って行った。


o 四季が同時に楽しめるが城の四方に存在しており、東には春、南には夏、西には秋、北には冬の景色が存在している。

 



l 龍樹(りゅうじゅ)

o 南の海の中にある龍宮で、仏教の経典である『華厳経』のうちの下の巻(上中下の3巻があるとされている)を授かったという伝説が中国などでは仏典などに記される。このときに龍宮から得た経文が文字(梵字)のはじまりとなったとする話(龍宮相承(りゅうぐうそうじょう))も存在する。

 



l 孫思邈(そんしばく) 

o 竜王が住む水中にある宮殿として龍宮が登場。の時代の名医・孫思邈はを助けて龍宮に行き、龍王から30種類の製薬の方法を教わったという説話が『続仙伝』にある。

 



l 月界長者(がっかいちょうじゃ)

o 天竺につたわる説話として、月界長者が造った阿弥陀如来の材料の黄金は、龍宮の黄金(紫摩黄金(しまおうごん))とされる。古浄瑠璃『月界長者』などに登場。