神社 施設・設備
鳥居の内の区域一帯を、「神霊が鎮まる神域」とみなす。神社の周りには鎮守の森(ちんじゅのもり)という森林があることが多い。御神木(ごしんぼく)といわれる木には、注連縄(しめなわ)を結ばれているものもある。神社の入口には、境内と俗界の境界を示す鳥居があり、社殿まで参道が通じる。参道のそばには「身を清める」手水舎(ちょうずや、ちょうずしゃ、てみずや、てみずしゃ)、神社を管理する社務所などがある。大きな神社では神池(かみいけ)や神橋(しんきょう)もみられる。
社殿は本殿(神殿)や拝殿からなる。人々が普段参拝するのは拝殿で、神体がある本殿は拝殿の奥にある。本殿と拝殿の間に参詣者が幣帛を供えるための幣殿が設置されることもある。
神社の敷地(境内)には、その神社の祭神に関係のある神や本来その土地に祀られていた神を祀る摂社や、それ以外の神を祀る末社があり、両者をあわせて摂末社という。境内の外にある摂末社は境外社と呼ばれる。
また、神仏習合が始まる奈良時代以降は神社の境内に神を供養する神宮寺(じんぐうじ。別当寺(べっとうじ)、宮寺(ぐうじ、みやでら))が建てられたり、神社内に寺院が建てられたりしたが、明治初期の神仏判然令(神仏分離令)により、神社と寺院は分離され、神社の境内の五重塔や仏堂などは撤去され、神職と僧侶も区別された。