斉明天皇 年譜 ②
· 斉明天皇2年(656年・63歳)
o 8月8日
- 高句麗が大使に達沙(たつさ)、副使に伊利之(いりし)、総計81人を遣わし、調を進める。
o 9月
- 高句麗へ、大使に膳葉積(かしわでのはつみ)、副使に坂合部磐鍬(さかいべのいわすき)以下の使を遣わす。
o 飛鳥の岡本に宮を造り始める。途中、高句麗、百済、新羅が使を遣わして調を進めたため、紺の幕を張って饗応。やがて宮室が建ったので、そこに遷幸し後飛鳥岡本宮(のちのあすかのおかもとのみや)と名付けるが、岡本宮が火災に遭う。
§ 香久山の西から石上山まで溝を掘り、舟で石を運んで石垣を巡らせた。
§ 吉野宮を作る。
§ 多武峰(とうのみね)に両槻宮(ふたつきのみや)を作る。
この時期、天皇主導での土木工事が相次ぎ、掘った溝は後世に「狂心の渠」(たぶれこころのみぞ)と揶揄された。
o 西海使の佐伯栲縄(さえき たくなわ)と吉士国勝(きし くにかつ)らが百済より還って、鸚鵡(おうむ)を献上する。