ワケ ワケ王としての応神天皇

 


天皇の中にはワケを称号にもつものが6名存在する。景行天皇はオシロワケ(大足彦忍代別。おおたらしひこおしろわけ)、応神天皇はホムダワケ(誉田別、凡牟都和希)、履中天皇はイザホワケ(大兄去来穂別、大江之伊邪本和気。おおえのいざほわけ)、反正天皇はミズハワケ(多遅比瑞歯別。たじひのみずはわけ)、顕宗天皇はイワスワケ(袁祁之石巣別命。をけのいわすわけ)および天智天皇はヒラカスワケ(天命開別。あめみことひらかすわけ/あまつみことさきわけ)をワケの称号にもっている。



本来は天皇となれなかった皇子たちの地方領主としての称号がワケである。そのワケが天皇につけられたのは地方領主的ワケの皇子が中央に入って天皇となったために付いている可能性がある。とりわけ応神天皇は子孫が北陸道に多いのと合わせて考えると、元来、北陸道の地方領主的ワケであったものが、神功皇后とともに畿内に入り天皇の位に就いた可能性が指摘されている。継体天皇が応神天皇の5世孫を名乗り北陸から畿内に入って天皇の座についたのは、応神天皇に倣ったともいえる。