オオヤマツミを祀る神社 ⑥
その他
大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ。神奈川県伊勢原市)や梅宮大社(うめのみやたいしゃ。京都市右京区)、湯殿山神社(ゆどのさんじんじゃ。山形県鶴岡市)などでも主祭神ととされる。そのほか酒造や各地の山岳信仰と結びついたり、大山祇神社や三嶋大社の分社の中で三島神社や大山祇神社、山神社以外の名称を名乗る神社が存在し(一宮神社(いっくじんじゃ。愛媛県新居浜市)、稲爪神社(いなづめじんじゃ。兵庫県明石市)、瀬戸神社(せとじんじゃ。神奈川県横浜市)等)、大山祇神を祀る神社は相当数にのぼる。浅間神社(あさまじんじゃ/せんげんじんじゃ)等でも主祭神として扱われていることがある。
配神や境内外社としてよく祀られる神の1柱でもあり、伊勢神宮内宮(三重県伊勢市)にも大山祇神社(おおやまつみじんじゃ)が勧進されている。上述の『大三島宮』によると、大山祇神を祀る神社は、小規模社や境内社・配神等を含めると全国に10,318社存在する。この数は日本神話の神の中で5番目に多いという。
熊本県荒尾市の三井三池炭鉱旧万田坑の構内にある山ノ神祭祀施設 - 文化遺産オンライン(文化庁)は、1916年(大正5年)に大山祇神を分祀した祠だが、文化財保護法の重要文化財に指定されており、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界遺産になっている。また、軍艦島の端島神社(はしまじんじゃ)も金刀比羅宮(ことひらぐう)とともにオオヤマツミを合祀していた。