大国主 神話における記述

 


日本書紀』本文によるとスサノオの息子。また『古事記』、『日本書紀』の一書や『新撰姓氏録』によると、スサノオの六世の孫、また『日本書紀』の別の一書には七世の孫などとされている。 父は天之冬衣神(あめのふゆきぬのかみ)、母は刺国若比売(さしくにわかひめ)



スサノオの後にスクナビコナと協力して天下を経営し、禁厭きんえん。まじない)、医薬などの道を教え、葦原中国の国作りを完成させる。だが、高天原からの使者に国譲りを要請され、幽冥界の主、幽事の主宰者となった。国譲りの際に「富足る天の御巣の如き」大きな宮殿(出雲大社)を建ててほしいと条件を出したことに天津神が約束したことにより、このときの名を杵築大神ともいう。



大国主を扱った話として、因幡の白兎の話、根の国訪問の話、ヌナカワヒメへの妻問いの話が『古事記』に、国作り、国譲り等の神話が『古事記』・『日本書紀』に記載されている。『出雲国風土記』においても多くの説話に登場し、例えば意宇郡(おうぐん)母里郷(もりごう。現在の島根県安来市)の条には「越八口」(こしのやくち)を大穴持命(おおあなもちのみこと。大国主)が平定し、その帰りに国譲りの宣言をしたという説話がある。