玉若酢命神社 祭神
玉若酢命(たまわかすのみこと)を主祭神とし、
大己貴命(おおなむちのみこと)・
須佐之男命(すさのおのみこと)・
稲田姫命(いなだひめのみこと)・
事代主命(ことしろぬしのみこと)・
須勢理姫命(すせりびめのみこと)
を配祀する。
社伝によると、景行天皇が皇子を各国に分置し、隠岐国に遣わされた大酢別命(おおすわけのみこと)の御子が玉若酢命であると伝えられている。玉若酢命は、この島の開拓にかかわる神と考えられ、当社の宮司を代々勤める神主家の億岐(おき)家が古代の国造を称し、玉若酢命の末裔とされる。
『日本の神々 -神社と聖地- 7 山陰』によれば、玉若酢命は記紀には全く登場しない地方神で、その語義は明らかではないのだと言う。しかし、同書では、島内北西部にある水若酢神社(みずわかすじんじゃ)と鎮座地の地理的・歴史的条件が極めて似ていることから、両社祭神に共通する「ワカス」は、この島の開拓に係わる重要な意味を持つ語であったと推測されている。