天照大神 神話での記述 ①
『日本書紀』においては、
· 第五段の本文では、伊弉諾尊・伊弉冉尊が自然の神を産んだ後に大日霎貴(オオヒルメムチノカミ)を産んでいる。
· 第五段の一書の1では、伊弉諾尊が、左手で白銅鏡(ますみのかがみ)を持ったときに大日霎貴が生まれている。
· 第五段の一書の6では、『古事記』のように禊にて伊弉諾尊が左の眼を洗った時天照大神が生まれている。
『古事記』においては、伊邪那岐命が伊邪那美命の居る黄泉の国から生還し、黄泉の穢れを洗い流した際、左目を洗ったときに化生したとしている。このとき右目から生まれた月読命(ツクヨミ)、鼻から生まれた建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと。スサノオ)と共に、三貴子(さんきし)と呼ばれる。このときイザナギは天照大御神に高天原を治めるように指示した(神産み)。
海原を委任された須佐之男命は、イザナミのいる根の国(ねのくに)に行きたいと言って泣き続けたためイザナギによって追放された。スサノヲは根の国へ行く前に姉の天照大御神に会おうと高天原に上ったが、天照大御神は弟が高天原を奪いに来たものと思い、武装して待ち受けた。
素戔嗚尊の潔白を証明するために誓約をし、天照大御神の物実から五柱の男神、素戔嗚尊の物実から三柱の女神が生まれ、スサノヲは勝利を宣言する(アマテラスとスサノオの誓約)。