オオヤマツミを祀る神社
全国の大山祇神社(おおやまづみじんじゃ。山積神社/大山積神社/大山津見神社含む)の他、三島神社(みしまじんじゃ。三嶋神社)や山神社(さんじんじゃ。山神神社)の多くでも主祭神として祀られている。1973年1月大三島大社講(大山祇神社)発行の『大三島宮』によると、その数はそれぞれ897社、402社、3,075社である。また、2007年國學院大學発行の『現代・神社の信仰分布』によると、371社、411社、1493社である。これらの神社は、沖縄県以外の全県に存在しており、新潟県が473社で突出する。大分県、福島県、愛媛県、静岡県、山形県、高知県等も100社を越える。
代表的な神社として、三島神社や大山祇神社の総本社とされる大山祇神社(おおやまづみじんじゃ。愛媛県今治市大三島)や、これも三島神社の総本社とされる三嶋大社(みしまたいしゃ。静岡県三島市)が著名である。山神社については大三島の大山祇神社の分社もあるが、その地方で祀られていた山の神を後世になって大山祇神や木花咲耶姫(このはなさくやびめ)としたところが相当数存在する。新潟県を中心に存在する十二神社(じゅうにじんじゃ)も現在では65%が大山祇神を祭神とする。
これ以外の神社として、大山阿夫利神社(おおやまあふりじんじゃ。神奈川県伊勢原市)や梅宮大社(うめのみやたいしゃ。京都市右京区)でも主祭神として祀られているほか、浅間神社(せんげんじんじゃ/あさまじんじゃ))等にも配神されていることがある。上述の『大三島宮』によると、大山祇神を祀る神社は、小規模社や境内社・配神等を含めると全国に10,299社存在すると云う。
熊本県荒尾市の三井三池炭鉱 旧万田坑の構内にある山ノ神祭祀施設 - 文化遺産オンライン(文化庁)は、1916年(大正5年)に大山祇神を分祀した祠だが、文化財保護法の重用文化財に指定されており、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産として世界遺産になっている。また、軍艦島の端島神社(はしまじんじゃ)も金刀比羅宮(ことひらぐう)とともにオオヤマツミを合祀していた。