飯名神社(いいなじんじゃ)

 


飯名神社(いいなじんじゃ)は、茨城県つくば市 臼井(うすい)にある神社常陸国風土記に「飯名神」として記載のある古社(式外社(しきげしゃ))である。中世は「飯奈野神社」や「稲野宮」と呼ばれていた。現在は「稲野(飯名、臼井)の弁天様」と親しまれている。旧社格は無格社。

 

 



筑波山(つくばさん)南麓にある巨石信仰の神社である。筑波山双峰の間にある御幸ケ原(みゆきがはら)を源流とする男女の川(みなのがわ)が、社地の西方を流れている。近くには清流があり、「銭洗」の場としても使われている。社殿は筑波山双峰がある北北東を背にしている。



社地は臼井地区の北西の標高約80メートルの地点にある。集落中にあるつくタクのバス停「飯名神社入口」から舗装路の参道が通じていて、案内板もあるが、急勾配かつ離合困難な生活道路である。この道は社殿脇をすり抜けるように続き、途上のY字型の三叉路を東に行くと筑波山神社(つくばさんじんじゃ)の一ノ鳥居(六丁目の大鳥居)前に、直進すると月水石神社(がっすいせきじんじゃ)を経て茨城県道139号に合流する。境内に駐車場はないが、閑散期であれば転回程度は可能である。



宇気母知神(うけもちのかみ。保食神)一座の神社であったが、江戸時代に弁財天(市杵島姫命)を造立して以来、弁財天信仰が強まり、現在も「稲野の弁天様」「飯名の弁天様」「臼井の弁天様」と親しまれている。