楯縫神社(美浦村郷中) 由緒 別伝 ②
· 一般には、楯縫神社を称する社の祭神は彦狹知命である。楯縫神社または楯部の式内社は、当社以外に少なくとも四社あり、いずれも「楯縫神(彦狹知命)」の社だった。
o 楯縫神社(但馬国養父郡、小社)。
兵庫県養父市。主祭神・彦狹知命
o 楯縫神社(但馬国気多郡、小社)。
兵庫県豊岡市。主祭神・彦狹知命
o 楯縫神社(丹波国氷上郡、小社)。
兵庫県丹波市。主祭神・彦狹知命
o 川内多々奴比神社(丹波国多紀郡、小社)。
兵庫県丹波市。主祭神・天照皇大御神
かわちたたぬいじんじゃ。「多々奴比」は「楯縫」が転訛したもので、元は楯部の社として彦狹知命を祀っていたという。
· 特選神名牒は「今按、楯縫の社号によるときは、彦狭知命を祭れるが如くなれども、出雲国風土記 意宇郡(おうぐん)楯縫郷の条に、布都怒志命之天石楯縫直給レ之、故云二楯縫一とあるに、社説を合せて、經津主命なることしるへし」と、「楯縫」の称が必ずしも「楯縫神(彦狭知命)」に由来するわけではないと記している。