月待塔 月待塔の分類 ①

 


月待塔の分類には、形態により文字塔と刻像塔に分ける方法と、当たり日によって分ける方法がある。当たり日による分類を以下に示す。

 

 

十三夜塔

旧暦9月13日の十三夜に行う月待の記念として造立した塔である。十三夜月待は虚空蔵菩薩を本尊とする。「十三夜塔」「十三夜供養塔」などと刻む文字塔と虚空蔵菩薩の刻像塔がある。まれに地蔵菩薩の刻像塔もあ

 

十四夜塔

旧暦14日の月待の記念として十四日念仏講中によって造立された塔である。利根川中流域の十四日念仏はダンゴ念仏とも呼ばれ、団子を月に供えて念仏を唱えた。塔の造立数は少なく、「十四夜念仏」「十四日念仏」などと刻まれる。

 

十五夜塔

旧暦8月15日の十五夜に行う月待の記念として、十五夜念仏講中によって造立された塔である。刻像塔と文字塔があるが、文字塔の方が多い。刻像には大日如来阿弥陀如来薬師如来観音菩薩、地蔵菩薩、虚空蔵菩薩がある。

 

十六夜塔

旧暦16日の月待の記念として、十六夜念仏講中によって造立された塔である。十六夜月待は、関東北部の栃木、茨城、群馬で行われた。刻像塔と文字塔があり、刻像には大日如来、阿弥陀如来、聖観音如意輪観音、地蔵菩薩などがある。