星宮社 祭神
l 天津甕星神
(あまつみかぼしのかみ)
· 愛知郡誌は、祭神を国常立命(くにとこたちのみこと)と香々背男神(かがせおのかみ)の二柱としている。香々背男神は天津甕星神の別名である。
· 天津甕星神は、星の神である。
· 葦原中国平定において武甕槌神(たけみかづちのかみ)と経津主神(ふつぬしのかみ)の武神二神に最後まで抵抗したという「まつろわぬ神」でもある。軍神であり、守護武運長久の神である。茨城県日立市にある大甕神社(おおみかじんじゃ)には、常陸國で建葉槌命(たけはづちのみこと。静神社(しずじんじゃ)の祭神)により討伐され、同地にある宿魂石(しゅくこんせき)に封じられたという伝承がある。
· 神社の前にある御手洗池(みたらしいけ)は、眉や目が分からないほど血に塗れた者がその顔を洗ったことから「七面池」の呼称がある。また、本地村の西南の大津を往来する船のために「七柱」の立標を立てたという伝承もある。境内にある灯籠には八曜紋(一曜を七曜が囲む形)が刻まれている。平将門調伏の伝承に登場する「七星」のほか、七面、七柱、七曜といった数字は、星宮社が早くから妙見信仰に基づく神社であったことを示唆している。