御船神社(多気町) 御船神社(みふねじんじゃ)
御船神社は、内宮の摂社27社のうち、第24位である。倭姫命が外城田川(ときだがわ)を遡上する旅の途上に船を停泊し、定めた神社である。倭姫命がここで止まったのは、川幅が狭くなり船が通れなくなったからである。
『延喜式神名帳』では、「大神乃御船神社」と記す。「大神乃御船」とは天照大神がお乗りになる船を意味するものと見られ、薗田守良(そのだ もりよし)は、天照大神の神体を奉安する御樋代(みひしろ)を納める御船代(みふなしろ)が遷御後に御船神社に納められたのではないか、と推定した。
祭神は大神御蔭川神(おおかみのみかげかわのかみ)。田畑を潤す外城田川の守護神または水上交通の守護神とされる。御船神社と同じ内宮摂社の蚊野神社(かのじんじゃ)でも同じ神を祀る。「御蔭」には霊魂、恩恵(=おかげ)の意味があり、神田に引水する川のほとりに祀った大神の霊であると『神宮典略』では解説している。
祭神には異説があり、『伊勢二所太神宮神名秘書』は「大神乃御船神」、『延喜式神名帳僻案集』は「天鳥船神」(あまのとりふねのかみ)、『伊勢国神名帳考證』では「鳥石楠船神」(とりのいわくすふねのかみ)とする。
※御樋代(みひしろ)
神社で神体を納める器。御船代(みふなしろ)に入れ、神座に置く。特に、伊勢神宮のものをいう。