菟道稚郎子 系譜 先代旧事本紀
『先代旧事本紀』では、饒速日命(にぎはやひのみこと。物部氏祖)九世孫の物部多遅麻連(もののべのたじまのむらじ)の女の山無媛連(やまなしひめのむらじ)を母とする。また『古事記』『日本書紀』同様、山無媛連は矢田皇女と雌鳥皇女の母でもあるとしている。
この記載と関連して、後述のように、菟道稚郎子の御名代(みなしろ)の部(べ)との関係がうかがわれる宇治部氏や宇治氏は、物部氏一族とされている。これらが物部氏を称したのは『先代旧事本紀』の伝えるように菟道稚郎子の外戚が物部氏であったことに基づくと推察して、母を和珥氏とする『古事記』『日本書紀』の記述は誤りの可能性があるという指摘もある。