宗像神社(京都市) 境内社

 


l 繁栄稲荷社

(はんえいいなりしゃ)


 - 命婦(みょうぶ)稲荷神を祀る。『花山院家記』には良房の猶子基経(もとつね)が守護神として祀ったものと記すが、上掲『土右記』(どゆうき)には師成の話の続きとして、「昭宣公(しょうせんこう。基経)の身分がまだ低かった時分、数人の童に捕まり杖で打たれている狐を見かけたので、それを乞い受けて解放すると、夢中にその狐が現れて、住む場所を賜れば火難などの災害を除く力になると誓ったので、現鎮座地をあてがって宗像神の眷属(けんぞく)とした」と載せている。社殿は一間社流造檜皮葺。

 




l 少将井社

(しょうしょういしゃ)


 - 櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)を祀る。かつて中京区の少将井町(しょうしょういちょう)少将井御旅町(しょうしょういおたびちょう)両町の間にあった八坂神社御旅所を遷祀したものという。その縁から、現在も祇園祭後祭(あとまつり)である7月24日には八坂神社から神職が参向し、神饌を供進、祇園祭斎行の報告をする。社殿は流見世棚造(ながれみせだなづくり)檜皮葺。

 




l 金刀比羅宮

(ことひらぐう)


 - 大物主神(おおものぬしのかみ)崇徳天皇(すとくてんのう)を祀る。讃岐丸亀藩主・京極高中(きょうごく たかなか)が、文化3年1806年)10月10日に、金刀比羅宮を勧請したもの。社殿は春日造檜皮葺。

 




l 花山稲荷社

(かざんいなりしゃ)


 - 境内の南にあるの大木の下に鎮座し、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)を祀る。花山院家の守護神として祀られたものという。社殿は一間社流造檜皮葺。因みに楠は樹齢600年ともいわれ(平成22年(2010年)時点)、御苑内では最長老の楠であるという。

 




l 京都観光神社

(きょうとかんこうじんじゃ)


 - 猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)を祀る。昭和44年(1969年)11月1日、観光業者の発案で観光客の安全息災と業界の発展を祈念して、道案内の神として勧請創祀したもの。社殿は一間社流造銅板葺